[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
英国王立協会
元記事公開日:
2017/05/04
抄訳記事公開日:
2017/07/18

国境を跨いだ研究活動は英国の最先端研究者にとって不可欠である

Working across borders fundamental to UK’s top researchers

本文:

王立協会の2017年5月4日付標記発表の概要は以下のとおり。

英国の国立4アカデミー(医学アカデミー、英国アカデミー、王立工学アカデミー、王立協会)の「フェローシップ・助成金受領者調査」によれば、国際的な移動や外国での共同研究の自由を保持することは良好な研究・イノベーションにとって不可欠である。

英国の第一線級の研究者1,286名(フェローシップ受領者が762名、助成金受領者が524名)を対象に調査が実施され、国際協力および国際的な移動の重要性が明らかになった。主要な発見には次のものが含まれる。

・欧州大陸は回答者が出張(95%)および研究協力(87%)の相手先として最も可能性が高いと答えている。
・回答者の58%が外国での研究活動に1年以上を費やしたと述べており、その中で64%が北米で過ごした経験を有する。
・回答者の95%が過去5年間に少なくとも1件の国際共同研究に参加したとしている。
・回答者の77%が国際共同研究のレベルは20年前に比べて現在は高いと述べている。

調査協力者が国際共同研究を行う動機は、専門能力の提供(73%)、海外の研究者との関係の構築・維持(66%)、専門知識へのアクセス(54%)などであった。調査対象者の22%が、ビザの取得の容易さが共同研究相手の選択に影響したことを認めている。

王立協会が上記とは別に委託して調査を実施している。1,285名の英国に本拠を置く多様な分野の様々な経歴を持つ研究者を対象に行われた同調査では、次のことが判明している。

・72%が外国での教育や研究の経験がある。
・英国で活動している調査対象の非英国籍の研究者の80%がEUまたは北米の出身である。国籍で最も多いのは米国、ドイツ、イタリア、スペインである。
・調査対象の外国出身研究者の40%が出身国の研究者と共同研究している。
・女性は男性に比べて国際的移動が少ない(男性39%に対して女性は25%)。

[DW編集局]