2017年7月6日付高等教育・研究・イノベーション省（MESRI）の標記報道発表によると、第19回イノベーション技術起業支援全国コンクール（i-Lab 2017）の受賞者がこのほど発表され、全部で62件のプロジェクトの受賞（内5件が大賞）が明らかになった。概要は以下のとおり。

・授賞式に際しフレデリック・ヴィダルMESRI大臣は「このコンクールは公的研究と社会・経済界を更に結びつける手段となっている」（受賞企業の半数以上が公的研究由来）と述べている。同様に「卓越したフランス起業家精神の見せ場」ともなっている。19年間に1,820件以上の起業件数（内70%が今なお稼働中）という実績を伴って、i-LABが「フランスにおける最初のシードファンディング施策」という重要な役目を果たしていることに注目する必要がある。

・62件の受賞プロジェクト（内5件が大賞）は400件の応募プロジェクトの中から選抜されたが、採択率は15%台でかなり厳しい競争になっている。62件の受賞プロジェクトはビジネスプランをすでに確定しており、間もなく起業するかまたは最近起業したところである。起業が完了すると最高で45万 ユーロの助成金を受け取る。

・5件の大賞は、戦略計画”France-Europe 2020″に定められた10項目の主要な社会的課題のいずれかに明確に関与するプロジェクトに授与された。

・2017年の特殊事項：MESRIと欧州・外務省との間のパートナーシップにより、 i-LABコンクールの受賞者には（北米市場に参入する場合の個別支援を行う）”New Technology Venture Accelerator （NETVA）”プログラムへの優先アクセス権が与えられる。

・62件の受賞プロジェクトの技術領域別分布
-医療技術：26%
-製薬技術・バイオテクノロジー：19%
-ディジタル技術・ソフトウェア技術・通信技術：18%
-材料・機械・工業プロセス：14%
-化学・環境：13%
-電子技術・信号処理・機器：10%

[DW編集局+JSTパリ事務所]