[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2017/07/20
抄訳記事公開日:
2017/08/24

一本の論文で1350万元のボーナスを獲得?

四川农业大学重奖论文调查:“非孤立”奖助活动

本文:

2017年7月20日付の「中国科学報」ネット版は、「四川農業大学の論文の高額報酬に関する調査」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

四川農業大学の公式サイトはこのほど、「四川農業大学は陳学偉研究チームに対し、1350万元の奨励費を与えた」という内容の文書を発表した。その後、世論では「世界トップの学術ジャーナリスト「セル」で論文を発表した陳学偉と李偉濤研究チームに合計1350万元(約2.3億円)の奨励費と支援経費を与えたということに対して、1編の論文は1350万元の価値があるかどうか」について、熱く議論されている。

6月29日、四川農業大学を第一著作機構として、陳学偉研究員を共著者、李偉濤副研究員を第一著者とする「一つの転写因子の自然突然変異によりイネのイモチ病(稲熱病)への広い抗菌スペクトルをもたらす」という論文を発表した。この論文で、陳学偉らは「イモチのガン」と呼ばれるイモチ病への抵抗性に関わる免疫能力を効果的に高める遺伝子のプロモーターの発見を報告した。この発見によって、稲のイモチ病への抵抗力を向上させ、病原細菌(病気の原因となる細菌)の進化による抵抗能力の喪失の問題を効果的に避け、農薬の使用を減少し、生態グリーン環境保護の需要に非常に符合する成果が期待される。

今回の表彰について、大学のトップは、「1350万元はボーナス金ではなく、奨助(奨励+助成金)である。そのうち、50万元を作者への奨励とし、残額の1300万元は今後5年の同研究チームの科学研究経費助成金とする(助成金の支払い方式は全て5年累計で、助成金の総額はそれぞれ300万元、1000万元である)。今回の奨助(奨励+助成金)は一発的なボーナスではなく、長期に渡り学校の人材発掘、育成、奨励による形成された総合性政策の累計的な結果である」と述べた。

 

[JST北京事務所]