[本文]

国・地域名:
ロシア
元記事の言語:
英語
公開機関:
ロシア連邦政府
元記事公開日:
2017/08/02
抄訳記事公開日:
2017/10/16

新技術開発・商業化センター発展基金(通称: スコルコボ基金)評議会会合におけるメドヴェージェフ首相演説

Meeting of the Board of Trustees of the Foundation for the Development of New Technologies Development and Commercialisation Centre

本文:

ロシア連邦政府の2017年8月2日付標記発表の概要は以下のとおり。

「今日のスコルコボ・コミュニティは、その立地企業のほとんどが小規模のイノベーション企業で構成されている」。メドヴェージェフ首相は標記会合の冒頭演説でこう述べている。以下はその演説の概要である。

スコルコボ・プロジェクトは成功したばかりでなく、引き続き成功裏に発展している。欧州最大の9万5,000平方メートルのテクノロジー・パークが開設されたのは昨年である。実際にスコルコボは、新たな着想、知的産物、ブレークスルー技術に基づいた将来経済の構築に向けた大きな踏み石として機能している。

2016年末時点で中小のイノベーション企業1,640社が存在するが、このうち10%がグローバル市場への足掛かりを獲得しつつある。昨年度のスコルコボ在住企業の収入総計はほぼ500億ルーブルに達している。

スコルコボはまた大企業などにとっての研究プラットフォームでもある。燃料・エネルギー・セクター、装置製造業、エレクトロニクス、その他多くのロシア主要企業が、この地にイノベーション組織を設置または設置しようとしている。85社に及ぶ企業がスコルコボに研究センターを設置する契約に署名しており、外国企業が産業パートナーの3分の1を占めている。

スコルコボは教育センターでもある。スコルコボ科学技術大学(スコルテック)の建物の第1期工事はほぼ終了しており、大学はすでに研究開発活動に積極的に取り組んでいる。教職員の3分の1以上(ロシアへの帰還を決めた同胞を含む)が外国の大学で働いた経験を有している。ロシアの学生に加えて、BRICS(ブラジル、中国、インド)諸国、スペイン、米国からの多数の留学生がスコルテックに在籍している。

過去数年間にスコルコボは一つの都市として発展してきており、3,000人を雇用している。学生、教職員、イノベーション企業のスタッフ向けの近郊住宅も建設中であり、最新の環境保護技術に基づく、最先端の建築技術を用いた独特の都市環境を創出している。政府はスコルコボの支援には特段の注意を払っており、今年も多額の投資がなされることが予定されている。スコルコボ基金は、助成金の配賦、資金調達の支援、国内外での知的財産権の保護により、テック系スタートアップを支援している。

スコルコボは「国家技術イニシアチブ」に積極的に貢献している。このほど認可された「デジタル経済プログラム」にも活発に参加することを期待したい。

[DW編集局]