[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)
元記事公開日:
2017/09/15
抄訳記事公開日:
2017/10/27

2018年度 高等教育・研究・イノベーション予算が7億ユーロの増加

ESRI : budget en hausse de 700 millions d'euros en 2018

本文:

2017年9月14日付高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)の標記発表によると、フレデリック・ヴィダルMESRI大臣は、2018年度の高等教育・研究・イノベーション予算は2017年の当初予算に比べて7億ユーロの増になる旨発表した。

これに先立って2017年9月12日付の同省の報道発表(http://www.enseignementsup-recherche.gouv.fr/cid119887/plusieurs-mesures-en-faveur-de-la-recherche.html)によると、ヴィダル大臣が研究向けの施策について次のように述べている。

・大臣は、研究室というのは高度の能力を備えていて、フランスの研究を国際的な最高レベルに維持すべき場所であることに言及したうえで、研究支援の目的で研究室の基盤的運用予算を2,500万ユーロ強増額すると発表した。

・さらに大臣は、プロジェクト公募によるファンディングの役割に言及した。それを念頭に、2018年度は国立研究機構(ANR)の予算を5%以上引き上げて、極力迅速な採択率の向上を目指す。この引き上げは基本的に包括的プロジェクト公募に関するものである。

・全国の科学界全体を代表して調整を行う組織に対しては、ミッションやプログラムが委任される。変化が急速・急激な一部領域(人工知能など)では個別のプログラムが必要になる。このような個別プログラムは別途予算によるファンディングを受ける。

・ヴィダル大臣の考えでは高等教育施設は新たな自由を持ち合わせる必要がある。つまり国内のどこでも、フランスの大学は独自のアイデンティティや企画を主張し、実験に挑み、自らの豊富な能力を行使できる必要があるとの事である。

・大臣はまた企業との提携研究を促進する意向を表明したが、これは「カルノー研究機関指定」によるものだけでなく、この5年間でフランスの公的な研究機関に企業が委託する研究開発に対する企業によるファンディングの割合を倍増するという高い目標により、産業部門別のロードマップを強化することも含まれる。

[DW編集局+JSTパリ事務所]