[本文]

デイリーウォッチャー
国名:
米国
公開機関:
全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)
元記事公開日:
2017/11/01
抄訳記事公開日:
2017/12/19
元記事の言語:
英語

重大災害時の公共の安全強化のために、社会科学者や行動科学者との融合が必要

Public Safety During Severe Weather and Other Disasters Could Be Improved With Better Alert Systems and Improved Understanding of Social and Behavioral Factors

本文:

11月1日付、全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)の標記記事の概要は次のとおりである。

厳しい気象や他の原因で引き起こされる重大災害を観測し予測する能力は過去何十年かの間に見違えるほど改善されてきたが、このような災害時に人命を守るシステムも同様に向上したかと言うとそうでもない。NASEMが出した下記の2つの報告書は災害に直面した際の公共の安全とレジリアンスを向上させる方法を提案している。

1. 「緊急時警報警告システム: 現在の知識と今後の研究方向」では、無線緊急警告(WEA)や統合公共警報警告システム(IPAWS)のような政府のシステムが、技術の進歩に伴い、今後どのように進化していくかを考察している。そして、このようなシステムの変容は、技術的のみならず社会学的行動学的研究に基づくものでなければならない、と述べている。

2. 「気象に関与する事業体内での社会科学と行動科学の融合」では、気象に関わる政府組織、企業、学術機関は、社会科学者や行動科学者とより活発に協働する必要がある。それにより、人命保護や繁栄強化において、より一層の進歩を遂げることができる、と説く。気象予測技術を改善する取り組みは続けられるが、気象リスクに立ち向かうにあたり、どのような状況でその場にいるのか、どのような経験をしているか、知識は、理解度は、心構えは、などの要素が、個々の人間が災害時にどのような行動をとるかを決めることになる、ということを理解しておくことが大切である、と述べている。

この報告書は米国海洋大気庁(NOAA)がこのような研究を主導し、米国立科学財団(NSF)、米国連邦高速道路局(FHWA)、米国国土安全保障省(DHS)の緊急事態管理庁(FEMA)が協力すべきであると提言している。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]