[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2017/11/03
抄訳記事公開日:
2017/12/28

国立科学財団・国立衛生研究所・農務省が感染症と闘うための新たなプログラムを創設

NSF, NIH and USDA make new awards to combat infectious diseases

本文:

2017年11月3日付けの国立科学財団(NSF)による標記記事の概要は以下のとおりである。

感染症の発生と拡散を抑制するためには、病原体が集団の中を移動する方法、また病原体が維持される要因についての知識が必要である。そのために、国立科学財団(NSF)は、国立衛生研究所(NIH)および国立食料・農業研究所(NIFA)と協力し、「感染症の生態学と進化(EEID)」プログラムを通じて、8つの新しいプロジェクトに1,500万ドル強の資金を提供した。これらのプロジェクトでは、病原体がヒト、動物および植物とどのように相互作用するかを研究する。

EEIDプログラムは、作物を壊滅させ、動物集団を荒廃させ、人間に害を与える可能性がある病原体およびそれが引き起こす疾病に関する研究コミュニティの知識を強化するために、多分野の科学者からなるチームを構築することに焦点を当てている。

そのような協力によって、EEIDを支援する機関は、研究者間のつながりを作り出しており、それらの課題には生態や生息環境の変化、侵略的な種の移動、人口動態と病原体伝播の交点、動物からヒトへの病原体の拡散などが含まれる。EEIDによる資金提供を受けた研究は、医療から食糧安全保障に至るまで密接に関与している。

2017年度のアワードは、病原体や疾病に関する基本的な問い取り組むプロジェクトに加え、感染症管理に直ちに影響を及ぼすような研究プロジェクトを含む、幅広い研究テーマに与えられた。

例えば、あるプロジェクトでは、症例数の増加と現在の治療に対する耐性が高いことにより世界的に関心が高まっている肺非結核性抗酸菌症(NTM-LD)に焦点を当てている。コロラド州デンバーの国立ユダヤ医療病院に拠点を置くこのプロジェクトは、NTM-LDが最も流行している米国のハワイ州において疾病の原因を追跡し、モデル化する。

バージニア州ノーフォークのオールド・ドミニオン大学(Old Dominion University)に拠点を置くもう1つのプロジェクトは、米国東海岸と南アフリカのあるクラスのダニ媒介病原菌とその疾病の地理空間分析を実施する。研究チームは、これらの地域の結果を比較することにより、そのような病原体の拡散を促進する要因についてより知ることができる。

他のプロジェクトでは、健康面だけでなく経済面の示唆も得られる。サーモンのウイルス感染に関するワシントン大学のプロジェクトは、重要な漁業資源に関するデータを提供する。さらに、タスマニアデビルに発生する感染性癌を研究するワシントン州立大学のプロジェクトのように、疾病が絶滅のおそれのある動物集団にどのような影響を与えるかを明らかにするモデルを作成する。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]