[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2017/11/25
抄訳記事公開日:
2018/01/17

中国、20カ所以上の国家技術イノベーションセンターの建設を計画

中国将布局建设20家左右国家技术创新中心

本文:

2017年11月25日付の「中国科学報」ネット版は、「中国、20カ所以上の国家技術イノベーションセンターの建設を計画」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

国家技術イノベーションセンターの建設を加速するために、科学技術部はこのほど、「国家技術イノベーションセンターの建設業務に関する指導」を制定した。「第13次五カ年計画」期間に20カ所以上の国家技術イノベーションセンターの建設を計画しており、破壊的イノベーションの創出、産業技術イノベーションの牽引及び未来産業の発展トレンドへの影響などを重点に置き、未来産業の高地を占拠することを目標としている。

国家技術イノベーションセンターは、産業イノベーションへの対応、グローバル産業技術イノベーションのハイランドの占拠、国家の長期的な発展と産業安全の鍵となる技術のボトルネックの突破、国家現代産業の技術体系の構築と完備、更にはバリューチェーン(value chain)の発展を目指す。重要な科学技術力でハイテク産業を推進し、国家重点産業分野での技術イノベーションに対して、戦略的支援及び牽引の役割を果たす。

「国家技術イノベーションセンターの建設業務に関する指導」によると、重点分野における複数の国家技術イノベーションセンターを建設し、産業イノベーションの重大なニーズを満たす国際影響力と競争力を備える国家技術イノベーションネットワークを形成し、複数の先端産業と共通性を有する鍵技術でのブレークスルーと技術移転を促進し、業界での国際影響力を持つリーダー企業を育成し、複数の科学技術型中小企業の成長壮大を牽引し、大きな発展潜在力及び強い牽引作用を持つ革新型産業集群を形成し、グローバルなバリューチェーンのハイエンドに進出する重点産業の発展を推進し、グローバルなイノベーションの構成において中国の優位性を高める。

国家技術イノベーションセンターの配置は、国の戦略と地域の需要を配慮して、企業、大学、科学研究機関及び各政府機関の参加・支援を頼りに建設を展開する。関連産業分野の革新発展の実際の状況に基づいて、多様な構築モデル、「1センター1方案」を採用し、一般的に3年間を建設サイクルとして実施する。

国家技術イノベーションセンターは主に三つのタイプに分けられて、それぞれのミッションと重点領域は以下の通りである。
一、破壊的イノベーションを目指すタイプ:破壊的イノベーションを創出し、産業技術の変革方向を牽引し、産業の未来発展態勢に影響を与え、未来産業の高地を占拠する分野として、ビッグデータ、量子通信、人工知能、現代農業、合成生物学、マイクロバイオーム(Microbiome)、精密医療(Precision Medicine)等を含む。
二、社会課題解決を目指すタイプ:国家経済社会発展におけるのボトルネック制約を突破し、顕著な経済社会効果を生む領域として、高速鉄道、モバイル通信、知能電力ネットワーク、集成電路、知能製造、新材料、石炭のクリーン・高効率利用、天然ガスの探査と開発、生物種苗、生物医薬、医療器械、総合的な環境管理等を含む。
三、ナショナル・セキュリティーに資するタイプ:国家安全、重大な利益、国家民生及び産業の命脈に関わる領域として、航空エンジン、ガスタービン、大型飛行機、核心的な電子部品、原子力発電、深海装備等を含む。

[JST北京事務所]