[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
エネルギー高等研究計画局(ARPA-E)
元記事公開日:
2017/11/16
抄訳記事公開日:
2018/01/18

ARPA-E、建物のエネルギー使用量削減を図る15件の新規プロジェクトを発表

ARPA-E ANNOUNCES 15 NEW PROJECTS TO REDUCE ENERGY USE IN BUILDINGS

本文:

2017年11月16日付のエネルギー高等研究計画局(ARPA-E)による標記発表の概要は以下のとおりである。

ARPA-Eはこのほど、新しい種類のセンサー・システムを開発する15件のプロジェクトに対して、2,000万ドルのファンディングを行うことを発表した。これらのセンサー・システムにより、住居や商用建物における冷暖房需要量を削減でき、大幅なエネルギー削減が可能となる。ARPA-Eの「占有認識機能を備えた構造物における全米レベルのエネルギー節減(SENSOR)」プログラムでは、コスト削減やエネルギー使用節減を図りつつ建物の冷暖房・換気(HVAC)を最適化する、革新的で高精度の存在検知センサーや占有者カウンターを支援する。

現在米国で生産されるエネルギー全体の約13%が建物の冷暖房・換気に使用されている。HVACは商用の建物における最大のエネルギー消費源であり、このセクターで使用されるエネルギー全体の37%を占めている。このエネルギーの多くは、人がいないか部分的にしかいない空間の冷暖房や過剰換気に浪費されている。正確で信頼性のある占有情報を欠くため、既存の建物の自動制御システムでHVACエネルギー使用量を大幅に削減するには、能力的に限界がある。

SENSORプロジェクトチームは、既存の低コストの無線電子通信技術を活用することができ、各チームは次の4領域のうち1つ以上の領域に重点を置く。
・居住用の人の存在検知センサー
・商用の占有者カウントセンサー
・建物の最適換気を可能にする低コストCO2センサー
・上記技術の実地試験およびエネルギー節減の検証

SENSOR技術は、商用・居住用双方の環境でHVACエネルギー使用量を30%削減できる可能性があり、一方で同時にコスト、プライバシー、利便性に関する利用者の要請に対処することも可能である。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]