[本文]

国名:
フランス
公開機関:
首相官邸
元記事公開日:
2017/11/20
抄訳記事公開日:
2018/01/19
元記事の言語:
フランス語

フランス製造業の大きな目標 (Notre ambition pour l’industrie)を発表

Notre ambition pour l’industrie

本文:

フィリップ首相は2017年11月20日の演説で全国産業委員会(CNI:Conseil national de l’industrie)が同日付で作成した文書「フランス製造業界の大きな目標(Notre ambition pour l’industrie)」を公表した。本文書の概要は以下のとおり。

フランスの製造業は、重要な資産(密度の濃い製造業構造、各領域でのトップ企業の存在、ハイレベルの官・民の研究など)を保有しているが、近年は好ましくない変化が認められる。今日の製造業界がフランスの国内総生産に占める割合は約12.6%で、それに対してドイツは23%強である。中小企業は伸び悩み、中規模企業の存在の少なさとなって表れている。製造業の損失額はすでに高額(2016年で440億ユーロ)となっていて、上昇傾向にある。

イノベーションとグレードアップに向けて転換を図る産業政策上の課題として次の3課題を挙げている。
・「フレンチファブ」による製造業の変革
・イノベーション能力の強化
・専門能力と専門教育の刷新

上記の3課題のうちイノベーション能力の強化に関しては以下の二つの投資が発表されている。

  • 2017年9月25日付発表の大型投資計画(GPI)の枠組みでイノベーションによる競争力の強化に投資する(80億ユーロ)。対象は1)破壊的イノベーションに関する中小企業やスタートアップ支援、 2)研究開発に関する協力的プロジェクトや先端的産業分野の構造化を推進するプラットフォームへの投資。
  • 2017年6月に創設を発表した産業とイノベーションの為のファンド(100億ユーロ)を2018年1月1日付で設置。

上記政策課題の解決に向けて、本文書では今後12カ月間に次の4つのミッションに焦点を絞り、各々のミッションについて当面の作業計画(ロードマップ)を示している。
1)ミッション No.1:自動運転車の展開
2020年には高速道路上の使用において最初の自動運転車の登場が予想される。安全性、安心性、性能など、自動運転車は自動車による交通手段に大規模な変化をもたらす。運転者が必要とする経験にも大きな変革が生じる。フランスの産業界はこの変化に備えており、フランスにおいて既に実験が進行中である。

2)ミッション No.2:バッテリー業界の出現
2020年より約900万台の電気自動車が走行するのに伴い、移動に必要なエネルギーストレージの需要が大量に生まれる。現在はバッテリーの大半がアジアで製造されているが、それらは自動車の価値の重要な部分を占めることになる。この分野に対する欧州産業界からの供給が必要である。

3)ミッション No.3:欧州製造業政策の強化
欧州の製造業界は3,400万人の従業員を擁する。欧州の規模が(イノベーション、投資の保護、通商政策など)将来課題の解決には適切な規模である。フランスは2018年中に<製造業諸国>を集め製造業に関する欧州の活性化を提案する。

4)ミッション No.4:規制の統合と簡素化
フランスと他の主要な欧州諸国との間に規制上のギャップが残っており、政府は簡素化に向けて強力な行動を開始した。CNIは年内に簡素化に関する提言を作成する。

[DW編集局+JSTパリ事務所]