[本文]

国名:
米国
公開機関:
国防高等研究計画局(DARPA)
元記事公開日:
2017/11/17
抄訳記事公開日:
2018/01/22
元記事の言語:
英語

植物を自律型センサーとして利用するDARPAの新規プログラム

Nature’s Silent Sentinels Could Help Detect Security Threats

本文:

2017年11月17日付の国防高等研究計画局(DARPA)による標記発表によるとDARPAの新規プログラムでは、報告可能な目立たない自律型センサーとして植物の利用を検討している。概要は以下のとおりである。

タイムリーで正確な情報の必要性ほど不変的な軍事的要請は他にない。この要求を満たすべく国防総省(DOD)は、強力な電子的・機械的センサーの開発やこのようなセンサーを維持・操作するための要員確保に重点的に投資している。DARPAは当初からこの問題の研究に携わっており、ソ連の核実験禁止条約順守を確保する目的でVELA衛星や地震計などの技術開発を行ってきた。ほぼ60年後の今日でも情報ニーズの緊急性は変わらず、国家安全保障の環境は遥かに複雑化しており、分散している活動を監視するという問題はますます複雑になっている。このようなタスクには従来の軍事的センサーは必ずしも最適でない。

幸運にも、複雑さにおいては親分格の自然がその解決策の可能性を提供してくれている。DARPAの新規プログラム「先進植物技術(APT)」では次世代の情報収集装置として、一見単純に見える植物に期待している。このプログラムでは、環境において自律可能で、既存のハードウェアを用いて遠隔監視可能で、頑丈な植物ベースのセンサーを設計する技術を追究する。

DARPAのAPTに関する構想は、環境の刺激に対する感知と反応に植物の自然のメカニズムを利用することで、それを特定の化学物質、病原菌、放射線、電磁気信号の存在検知に拡張することである。APTでは植物のゲノムを編集して上記の特定タイプの刺激が感知できるようプログラムし、これらの刺激に対して目立たない反応メカニズムをトリガーさせる、これを植物が健全に育つ能力を損なわない方法で行う。本プログラムが成功すれば、エネルギーに依存しない、頑丈で目立ちにくく、容易に配置が可能な新型のセンシング・プラットフォームが登場することになる。このようなセンサーは軍事以外でも応用先が見つかる可能性があり、例えば過去の戦場等に残っている地雷や不発弾を安全に特定することなどである。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]