[本文]

国名:
米国
公開機関:
下院科学・宇宙・技術委員会
元記事公開日:
2017/11/30
抄訳記事公開日:
2018/02/01
元記事の言語:
英語

スミス委員長が「社会・行動科学への政府支援を見直し、より優先度の高い分野へ振り向けるべき」と発言

Science That Leads

本文:

11月30日付けの下院科学・宇宙・技術委員会による標記記事の概要は以下のとおりである。

下院科学・宇宙・技術委員会のラマー・スミス委員長(テキサス州選出)の発言。

今夏、中国の科学者が、量子技術を利用して地球表面から周回する衛星に向けて単一の光子をテレポートした。光子を宇宙に向けてテレポートさせることは素晴らしい成果であり、これは、中国が量子情報科学やその他の新興技術を支配するために全力を尽くして取り組んでいる例である。また、現在、中国は世界最速のスーパーコンピュータを所有し、そして、TOP500ランキング中に202台を有しており、米国の143台を凌いでいる。残念ながら、中国が飛躍するにつれて、米国は減速している。この状況は、納税者の資金が賢明に投資されない限り変わることはない。

連邦議会は、1950年に「数学、物理、医学、生物学、工学、その他の科学分野における」経済成長と国家安全保障にとって不可欠な基礎科学研究を支援するため国立科学財団(NSF)を創設した。今年、連邦議会は、国益に重点を置いた科学研究のために約60億ドルをNSFに充当したが、 残念なことに、この60億ドルの大部分は、優先度が低く、ばかげた活動に投入され空費され続けている。

NSFは、「ソフトサイエンス」と呼ばれる社会科学や行動科学の例えば先史時代の漁業や狩猟の実践に関する数多くの研究など優先度の低いプロジェクトに、数十億ドルを割り当てている。また、NSFはより多くの科学教師を養成し、若手研究者を育てて国家の基盤を強化するために、学部生や大学院生に数百万ドルを授与しているが、残念なことに、コンピュータサイエンス、数学、物質科学に比して社会科学や行動科学の大学院生に2倍以上の資金援助がなされている。

今年の初めに、全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)がNSFの「社会・行動プログラム」に優先順位と戦略的ビジョンが欠如していたと報告している。社会・行動科学は、特定の学際的で複雑な問題を解決するのに役立つが、我々は優先度の低い活動に資金提供する余裕がない。納税者に支えられている研究は、画期的な技術革新と経済成長をもたらす可能性が最も高い分野に焦点を当てる必要がある。このため、直ちに以下の3ステップを実行する必要がある。
1.連邦議会は、2018年度に社会・行動科学の研究資金を10〜20%削減し、これらの資金を非社会科学的研究に移すべきである。
2.NSFは、社会・行動・社会科学プログラムの10%を留保して、研究成果を検証するために使用すべきである。
3.NSFは、貧困、学習障害の克服、自然災害対策など、国家の重要課題に関する社会・行動科学研究に焦点を当てるべきである。

私たちが優先順位を整えれば、我々の科学者たちは中国や他の競争相手国の研究開発を凌駕し、米国の経済繁栄と国家安全保障が確保されるだろう。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]