[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2017/12/28
抄訳記事公開日:
2018/02/08

科学年テーマ、海洋からオフィスと工場へ

Von den Meeren in die Büros und Werkshallen

本文:

2017科学年「海洋」が終わりを迎え、1月から「未来の労働」をテーマにスタートすることとなり、これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

「海洋」では1年半にわたりいろいろな形で児童、学生、一般の人々に向けて海洋の状況およびその重要性について情報を発信してきた。また、研究重点を「環境におけるプラスチック」に置いて、プラスチックがどのような経路で、どのような規模で海洋に達するのかについて初めて科学的に正しい知識を求めることにした。

「小さな海洋研究者」と題する活動では、海洋および沿岸における生物多様性に関する情報や研究ガイドラインと合わせて5万5,000個の「モバイル沿岸ラボ」を子供たちに配布し、生息環境に関する理解を深める試みを実施した。また綺麗な海洋にとって汚染されていない川がどんなに重要かを示すために、ドレスデンからエルベ川575キロメートルを262人のスイマーたち泳ぎ下るイベントを催した。また2,500人以上の高校生が「プラスチック海賊」として河川の汚染を調査した。分析のために提出されたデータは376件に上った。最初の評価によると、総面積8,298平方メートルに5,341個のごみが発見され、1平方メートル当たりの平均ごみ数は0,64となっている。換算すると、これは50平方メートルの部屋に32個のごみが発見されたということになる。これらはさまざまな水路を経由して海洋に運ばれるものである。

「環境におけるプラスチック-発生源、削減、解決策」研究に関して、アカデミア、産業界、各種団体、地方自治体等の100に及ぶパートナーによる18の合同プロジェクトを通して、プラスチックはどのように生産され、利用され、取り扱われ、処分されるかその概要を示そうとした。BMBFは引き続き2021年までに3,500万ユーロを投入する。これは、プラスチックをテーマとする世界最大の研究プログラムの一つとなっている。

研究者たちは1年半にわたり、1,000以上の催しを通じて海洋の状況に関する包括的な情報を発信し、その知見や研究の現状について伝え、誰もが海洋の保護のために何かができるのだ、という重要なメッセージを送ってきた。

2018年の科学年は将来のオフィスと工場をテーマとし、どのように働くのか、何が支援してくれるのか、どのように労働と自由時間を新たに定義するのか、また家庭と仕事の調和をどう図るのかといったことがテーマとなる。未来の労働はどのようなチャンスとリスクをもたらすのだろうか。ロボットが介護士や消防士を支援するというのは未来の夢物語なのか、あるいはまもなく日常生活において現実となってくるのか。
2018科学年のオープニング・ウイークは2月19日にベルリンのBMBFでスタートし、2月23日にボンで終了する。

[DW編集局]