[本文]

国・地域名:
スイス
元記事の言語:
英語
公開機関:
スイス国立科学財団(SNSF)
元記事公開日:
2017/12/13
抄訳記事公開日:
2018/03/26

SNSF、2020年までに100%のオープンアクセス実現を目指す

As of 2020: 100% Open Access to SNSF-funded research

本文:

スイス国立科学財団(SNSF)の2017年12月13日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
===
国家研究会議の決定に従い、2020年には、スイス国立科学財団(SNSF)が資金供与したプロジェクトで作成されたすべての出版物はデジタル形式で無償利用できるようになる。

オープンアクセスは、科学の分野では標準的な慣例として急速に受け入れられているが、これまではSNSFが資金供与した研究で作成された出版物のうち、この条件を満たすものは50%未満であった。SNSFは、2020年にはすべての出版物がデジタル形式で無償利用できるようになるものと期待している。

国家研究会議のMatthias Egger議長は、「オープンアクセスから最も恩恵を受けるのは、他ならぬ研究者自身である。彼らの成果を多くの人が目にすることになる。また、研究者仲間の出版物には制約なしでアクセスすることができる。これは、科学にとって大きな前進である」と話す。さらに、科学的知識が経済や政治、そして社会全体にもこれまで以上に迅速に普及していくとしている。

SNSFはこれまで、OAジャーナルでの公開費用を負担してきたが、2018年4月以降はOAブックに関する費用、2018年10月以降はOAブックのチャプターに関する費用も負担する。また、出版助成金の申請手順も簡素化し、研究者がオープンアクセス要件を容易に満たせるようにする。

SNSFのオープンアクセスに関する新方針は、2017年1月にスイスの高等教育機関が定めた国家戦略とも整合する。この戦略に従い、公的資金の供与を受けて出版されたすべての出版物は、2024年までに無償でアクセスできるようにしなければならない。

[JSTパリ事務所]