[本文]

国・地域名:
オランダ
元記事の言語:
英語
公開機関:
オランダ科学研究機構(NWO)
元記事公開日:
2018/01/22
抄訳記事公開日:
2018/04/17

欧州の物理学研究における男女共同参画に署名

Signing for gender equality in European physics research

本文:

オランダ科学研究機構(NWO)の2018年1月22日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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女性物理学者の採用および昇進を妨げる障害を排除するため、オランダ科学研究機構(NWO)傘下の物理学研究所であるオランダ基礎研究財団/原子物理学・分子物理学研究所(AMOLF)、ナノリソグラフィー先端研究センター(ARCNL)、オランダ基礎研究財団/国立基礎エネルギー研究所(DIFFER)およびオランダ基礎研究財団/素粒子物理研究所(Nikhef)が男女共同参画プラン(Gender Equality Plan : GEP)に署名し、女性物理学者のキャリアを支援する。公式セレモニーは2018年1月22日月曜の夜、物理学会の関係者も参加して行われる。

昨年、上記4つの物理学研究機関は、各々のジェンダーバランスの現状を綿密に評価した。量的データ分析および外部のジェンダー研究機関(オーストリアのJoanneum Research)による広範な評価を実施した結果から、独自の男女共同参画プラン(GEP)を策定するための出発点が明らかとなり、今回、上記研究機関の責任者が合意決定された措置および手段の正当性を実証、提唱するために新規GEPへの署名を行う運びとなった。包括的な目標は次の通りである。

- 女性物理学者の採用および昇進の妨げとなっている障害を排除する。
- 無意識の偏見に対する認識を高める。

これらの目標を達成するため、各研究機関のニーズに合わせて調整された具体的な手段や措置がとられ、モニターされる予定。

NWOの研究所組織であるNWO-Iは、ジェンダープロジェクト「GENERA」(ホライズン2020のワーク・プログラム「社会と科学、社会のための科学(Science with and for Society)」の枠内で承認されている)のパートナーであり、物理学分野で活動する欧州の研究機関において男女同権を推進するための共通の枠組みを定めることを目指している。上記4つの研究機関は、このGENERAプロジェクトからの支援を得て、女性物理学者のキャリアを支援し、GEPを設計、実施およびモニターする各々のGEPチームを設置するための男女共同参画プランを策定した。

[JSTパリ事務所]