[本文]

国名:
中国
公開機関:
中国日報
元記事公開日:
2018/04/04
抄訳記事公開日:
2018/04/19
元記事の言語:
英語

地球のマントルまで掘削可能な科学探索船を建造中

Ship being built to dig far into Earth's mantle

本文:

2018年4月4日付の「中国日報網(英語版)」は、「地球のマントルまで掘削可能な科学探索船を建造中」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

中国は、海底から約10キロ下に到達できる最新の科学探査掘削船の開発を進めており、実現すれば地球のマントルで実際に何が起きているのか解明されるようになる。青島海洋科学技術国家実験室主任・中国科学院院士の呉立新氏によると、「夢想号」という名称の探査船は今年度末の完成が期待されている。艤装作業で数年かかるため、順調に行けば2021年頃には運用できるようになり、これはマントルを観察するという長年の夢を達成することができ、中国の地球科学研究を広く押し上げることになる。

夢想号は、排水量3万5千立方メートルの科学探査船で、国家深海科学掘削計画(IODP)で利用されているJOIDES Resolution号と地球号に続いて3隻目の科学深海掘削船となる。夢想号は、海底から10キロ以上深く掘削することが可能で、地質学研究のための海底掘削のみならず、燃える氷と呼ばれているメタンハイドレードの調査や探索も可能となる。地殻を貫通し、マントル層に到達することで、これまでわからなかったような地震の原因、地球の構造・環境の進化の歴史、新たなエネルギー資源の発見などが期待できる。流体マントル層は、地殻、地球の最も外側固体シェル、外側コアとの間にあり、主に鉄とニッケルで構成されており、平均厚さ2900キロのケイ酸塩岩石を有している。また、メタンハイドレードも新たな注目される天然ガス資源であり、永久凍土あるいは海底下の高圧化の氷のような結晶の中に閉じ込められている。

これまでの世界での最大の地球の掘削は1970年代にソビエト連邦がコラ半島で実施した研究プロジェクトで、深さ12,262メートルまで掘削した。また、海底への最も深い掘削は2012年に地球号が北西太平洋の下北半島沖で実施したもので、掘削の深さは2,111メートルである。大陸の地殻は平均で約35キロの厚みがあるが、海洋の地殻は約5-6キロの厚みがあるため、地殻を突き抜けてマントルに到達することも可能である。

[DW編集局]