[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)
元記事公開日:
2018/02/28
抄訳記事公開日:
2018/05/07

希少疾患:フランスにおける研究の課題と展望

Maladies rares : enjeux et perspectives pour la recherche en France

本文:

2月28日付高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)の標記発表によると、希少疾患は300万人以上の国民に影響を与えている。この領域の先駆者であるフランスは、国家計画を実施した欧州最初の国であり、希少疾患に関する研究、教育を実施していることで国際的に知られている。

希少疾患(約7,000疾患が特定されている)は、300万人以上のフランス国民、欧州の約2,500万人が罹患している。2004年以降連続2回の国家計画により、特に23部門(filières)の希少疾患医療部門の創設が可能となった。これらの部門は今後、387か所の希少疾患リファレンス・センターと、1,800か所の希少疾患専門能力センターをベースに、患者の居住地に最も近いところで全般的な(衛生的・社会的・社会医療的)フォローアップを実施する。このユニークな組織は国際的なレベルで認知された資産であり、希少疾患領域におけるフランスの優位性を強固なものにしている。

数か月前から実施されている専門家及び患者団体全体との協議により、第3次国家計画(2018~2022年)の次のような優先課題を策定した。
・各患者のより迅速な診断を確保し、診断の滞留を減らすこと
・研究のポテンシャルを向上させるため、データベースの構造化を促進すること
・複数の関係機関の行動を調整するため、各希少疾患医療部門に大きな役割を持たせること
・患者やその近親者にとってわかりやすい診療課程にすること
・イノベーションを促進し、入手し易いようにすること
・新生児に必要な新規検査を実施すること
・欧州における推進役としてのフランスの役割を強化すること

[DW編集局+JSTパリ事務所]