[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国網
元記事公開日:
2018/03/28
抄訳記事公開日:
2018/05/15

国務院が「国際大科学プロジェクトの積極的な牽引・組織に関する方案」を印刷・配布

国务院发文要求积极牵头组织国际大科学计划工程

本文:

2018年3月28日付の中国網は、「国務院が『国際大科学プロジェクトの積極的な牽引・組織に関する方案』を印刷配布」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

国務院はこのほど、「国際大科学プロジェクトの積極的な牽引・組織に関する方案」(以下、方案)を印刷・配布した。

方案は、第19回党大会精神を全面的に貫徹し、習近平新時代の中国の特色ある社会主義思想をもとに、全国科学技術イノベーション大会の精神を着実に実行する。また、「国家イノベーション駆動型発展戦略要綱」の総体的な要求に基づき、国際科学技術界が関心を持つ、人類の社会発展と科学技術の進歩に深遠な影響を有する研究分野に注目し、国内外の優位性を集中し、積極的に国際大科学プロジェクトを牽引・組織する。さらに、先端的な戦略分野のイノベーション能力と国際的影響力を向上させ、イノベーション能力の開放協力の新たなプラットフォームを作り上げ、グローバルなイノベーション管理の新たな構造と人類運命共同体を構築・推進する。イノベーション型国家と世界科学技術強国の建設に有力な支援を提供し、中国の特色ある大国外交のために重要な貢献を行うことを要求した。

方案は、「国際先端、先端科学、戦略の方向づけ、能力の向上、中国側主導、協力・ウィンウィン、革新メカニズム、逐次推進」という原則を堅持し、中国が国際大科学プロジェクトを牽引組織し、2020年、2035年及び今世紀中に向けての「三歩走」(三段階の発展戦略)の発展目標を明確にし、今世紀中に複数の国際的影響力のシンボルとなる科学研究成果を形成すること、さらに全面的に中国の科学技術イノベーションに関する実力を高め、国際コンセンサスと協力イノベーションの能力を増強・凝集し、グローバルな科学技術イノベーション分野における中国の核心的競争力と発言権を向上させ、グローバルな重大科学技術テーマに貢献することが述べられている。

方案では、以下の四つの方面から国際大科学プロジェクトの牽引・組織に関する重点任務が提出された。
一、戦略的な企画を制定し、優先分野を確定し、当面の先端戦略分野の発展趨勢と結びつけ、中国の現有の基礎条件に立脚点を置く。企画を組織・制定し、物質科学、宇宙進化、生命起源、地球システムなどの分野の優先的な方向、潜在的プロジェクト、重点建設、組織メカニズムなどを巡って、発展路線図を制定し、科学・秩序的に各プロジェクトの実施を推進する。

二、プロジェクトの選別、論証、育成、提議の始動・実施をしっかり展開する。協力の潜在力を備える複数の項目を重点的に選び、実施を展開する。また、関連する国際提議を提出し、諮詢や交渉等を行い、始動・実施するプロジェクトを確定する。国家的に重大な研究配置との統一・協調を強化し、「科学技術イノベーション2030-重大なプロジェクト」などとの繋がりをうまく展開する。

三、プロジェクトの特徴に適応した管理メカニズムを構築する。国際的な影響力を持つ国家実験室、科学研究機関、大学、科学技術社会団体を頼りにして各方面の資源を統合し、専門の科学研究機関、株式会社あるいは政府間の国際組織を組織設立し、大科学プロジェクトの企画、建設、運営を展開する。

四、積極的に他国あるいは他国が発起した国際大科学プロジェクトに参与し、積極的に大科学プロジェクトの任務を引き受ける。更に運行管理に従事し、中国が牽引組織した国際大科学プロジェクトとの相互補完、相互支援、有効的な連動により良好な配置を形成する。

[JST北京事務所]