[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
エネルギー省(DOE)
元記事公開日:
2018/04/09
抄訳記事公開日:
2018/05/24

DOEが新たなエクサスケールのスーパーコンピュータ開発のために18億ドルのイニシアチブを発表

Secretary of Energy Rick Perry Announces $1.8 Billion Initiative for New Supercomputers

本文:

4月9日付けのエネルギー省(DOE)による標記記事の概要は以下のとおりである。

本日、DOEのリック・ペリー長官は少なくとも2台のエクサスケールのスーパーコンピュータを開発するため、18億ドル相当の公募を行う旨発表した。開発されたスーパーコンピュータは、2021から2023年にかけて、DOE国立研究所(テネシー州オークリッジのオークリッジ国立研究所とカリフォルニア州リバモアのローレンスリバモア国立研究所)に配備される予定である。

この公募を通じてファンディングされる新しいスーパーコンピュータは、ペリー長官が昨年6月に認可した米国初のエクサスケールシステムの後継機となる。なお、同システムはオーロラと呼ばれ、アルゴンヌ国立研究所(ANL)で現在開発中であり、2021年に稼働予定である。

この公募により採択されたシステムは、米国のエクサスケールの能力を構築し、ますます激しくなる国際的な競争に晒されている科学界および産業界向けのハイパフォーマンスコンピューティングの分野で、米国が長い間享受してきたグローバルなリーダーシップを維持するのに役立つと期待されている。

新システムは、現在の米国で最速のスーパーコンピュータの50〜100倍の性能を発揮する。これらは、モデリングとシミュレーション、高性能データ分析、人工知能と機械学習のアプリケーションを通じて、科学と産業の両方でブレークスルーを可能にする。例えば以下のような可能性が考えられる。
・次世代材料の特定
・高エネルギー物理データの解読
・がんとの闘い
・工業製品設計の迅速化と市場投入コストの削減
・核セキュリティの選択肢の評価

同公募のファンディングは、DOE科学局と国家核安全保障局(NNSA)の共同で行われる。両者は、DOEの「エクサスケールコンピューティングプロジェクト」のパートナーでもあり、エクサスケールシステムのためのアプリケーション開発、ソフトウェア技術、ハードウェアおよび統合の推進を目的とした研究開発施策を担当している。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]