[本文]

国・地域名:
ロシア
元記事の言語:
英語
公開機関:
ロシア大統領府
元記事公開日:
2017/12/20
抄訳記事公開日:
2018/06/01

医療におけるデジタル技術の開発に関する会合

Meeting on the development of digital technology in healthcare

本文:

ロシア大統領府の2017年12月20日付標記発表の概要は以下のとおり。

標記会合は大統領顧問のゲルマン・クリメンコ(German Klimenko)氏を議長として、立法・行政機関の代表、地域の医療担当大臣、医療界・IT業界の代表が出席して開催された。

会議の冒頭、クリメンコ議長は本会合の主要な目標を次のように述べた。「今日の世界では医療はオンライン技術にとって果てしない機会の源泉である。国際的なブレークスルーを達成できる領域であるが、国内での進歩でも良質の医療サービスを全国的に確保することで地域格差を克服できる。ロシアのオンライン・プロジェクトはインターネットのロシア語圏のセクションに限られているが、医療に国境はない。人工知能やニューラルネットワークなどの最新技術、政府が保有する大量の医療データ、専門の医師団の3つの要素は今や一体化している。最も重要なことはこの領域は国際的な潜在能力を有することである」。

スコルコボ財団のITクラスターの執行役員コンスタンチン・パルシン(Konstantin Parshin)氏は、スコルコボでの新興医療企業の数が過去12か月間に増えていることに注目している。ロシア保健省は2025年までの開発戦略を発表したが、そこではビッグデータでの取り組みが大きな優先課題である。主要な課題はマーケット・プレーヤー間のサイロ思考を克服し、構造化されたデータの欠点や技術的限界に対処し、データへのアクセスを規制し、共通の規格を考案することである。

ロシア科学アカデミー準会員のセルゲイ・ルミャンツェフ(Sergei Rumyantsev)医学博士は、ビッグデータを取り扱う場合の規制の重要性と研究データの統合的保存の必要性を語った。「近い将来に期待される主要なブレークスルーは、物理学、化学、情報技術など複数分野が連携してもたらしうる可能性に関連している。医療システムが単一の技術的プラットフォームに基づいて一体的に機能することが重要である」と同博士は述べている。

[DW編集局]