[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)
元記事公開日:
2018/03/19
抄訳記事公開日:
2018/06/26

英国が欧州「X線自由電子レーザー(XFEL)」協定に参画

UK joins world-leading research programme to help develop medicines of the future

本文:

ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)の2018年3月19日付標記報道発表の概要は以下のとおり。

英国はこのほど、欧州の「X線自由電子レーザー(XFEL)」協定に調印したことで、生命を脅かす疾患との戦いの最前線に立つ。XFELプログラムでは超強力レーザーを用いることで、生命を脅かすウィルスの解明に役立てる。

英国のXFELプログラム参画は政府の最新の産業戦略を強化するものである。「高齢化社会の主要挑戦課題(Aging Society Grand Challenge)」では、政府はイノベーション・パワーを活用することで将来の治療法を創出する取り組みを行っている。

XFELは最も強力なX線機器の一つであるが、非常に高輝度の短いパルス幅のX線フラッシュを用いることで、巨大顕微鏡のような役割を果たす。これにより科学者はウィルスの原子レベルでの詳細マップを作成できる。このレーザーを用いて細胞の構成をより詳細に観察したり、原子・分子群の3D画像を取得したりするだけでなく、惑星内部の深部で起きているようなプロセスを研究することもできる。

科学技術施設会議(STFC)の英国技術者はすでに”Large Pixel Detector(LPD)”と称するXFEL向けの高度カメラを作製している。このカメラは4.5MHz(毎秒450万画像)のフレームレートで動作する。

英国は2008年以降XFELに関与しており、施設の建設に向けて3,000万ポンドを負担した。その後も毎年運用コストに250万ポンドを負担する予定である。

STFCはまた、この施設で現在働いている多数の英国研究者を供出しており、ハーウェルにあるダイヤモンド・ライト・ソース(英国最大のシンクロトン施設)において英国研究者向けの研修施設も展開している。

[DW編集局]