[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
国立研究機構(ANR)
元記事公開日:
2018/07/26
抄訳記事公開日:
2018/10/12

国立研究機構(ANR)の2019年活動計画

L’Agence nationale de la recherche publie son Plan d’action 2019

本文:

2018年7月26日付国立研究機構(ANR)の標記発表の概要は以下のとおり。

ANRのロードマップ、2019年活動計画は、ANRが来年に提案する活動と資金調達手段を記述している。関係研究機関と協議の上策定されたもので、科学コミュニティに対してANRの資金支援の提供を全般的にわかりやすく示す狙いがある。

● 包括的プロジェクト公募(AAPG)

ANRの主要なプロジェクト公募である包括的プロジェクト公募(AAPG)は、4つの手段を動員して、若手研究者(JCJC)、国内における公的機関間協力(PRC)又は国際間協力(PRCI)、官・民の機関間協力(PRCE)によって実施される個別の研究プロジェクトに対する資金支援を可能にしている。AAPGは2019年活動計画の4つの構成要素の1つである。

2019年活動計画の一環として、AAPGを構成する各研究軸の範囲が再定義され、明確に説明されている。これらの軸は主要領域ごとにグループ化され、研究コーディネーターが自らの研究領域に関連する科学軸あるいは自らのプロジェクトに関係する分野横断的な課題(分野横断的または学際的)を容易に識別できるようになっている。2019年には新たな研究軸である「人工知能」が登場する。

・7つの学術領域で35件の研究軸が示されており、これらは研究連合(環境、エネルギー・材料、デジタル技術、ライフサイエンス、人文・社会科学)の各領域、数学、全ての構成要素における物理学に対応している。
・分野横断的課題には13件の研究軸で対応している。

● 2019年活動計画における取り組み

ANRは次のような取り組みを確認している。

・研究職に関する国家倫理綱領およびANRの倫理・科学的完全性綱領に定められている規則・規範を誠実に順守する研究文化の推進
・研究と評価等におけるジェンダー又はジェンダー次元の体系的な考察
・遺伝資源利用によるアクセスと利益配分に関する名古屋議定書の実施
・研究データのオープン化

● 国の戦略的優先課題

2019年活動計画には次のような国の戦略的優先課題が盛り込まれている。

・人工知能
・人文社会科学
・量子技術
・抗生剤耐性
・神経発達障害における自閉症
・希少疾患のトランスレーショナル研究

[DW編集局+JSTパリ事務所]