[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
エネルギー省(DOE)
元記事公開日:
2018/09/12
抄訳記事公開日:
2018/11/28

エネルギー省、次世代直流サーキットブレーカのための新たなファンディングを発表

Department of Energy Announces New Funding Opportunity for Next-Generation DC Circuit Breakers

本文:

2018年9月12日付けのエネルギー省(DOE)による標記記事の概要は以下のとおりである。

米国エネルギー省は本日、エネルギー高等研究計画局(ARPA-E)による新しいBREAKERS(キロボルトの実効定格を安全に達成するための信頼性の高い電子機器の構築)プログラムのための最大1,500万ドルのファンディングを発表した。BREAKERSで採択されたプロジェクトは、様々な用途向けの中電圧直流(MVDC)サーキットブレーカの設計に取り組む。

BREAKERSに採択されたプロジェクトは、電気的故障をなくし、効率と反応時間を改善し、一方で潜在的には再生可能資源の普及と船舶や航空機の電化を可能にすることにより、グリッドの安全性を高めることのできる新しい装置の創作を特徴としている。BREAKERSプロジェクトの恩恵を受ける可能性のある分野には、サージからの保護、輸送電化、グリッド配電、間欠的電力相互接続、オフショアの石油・ガス生産などがある。

今日のグリッドは、主に交流(AC)電流によって電力を得ている。一方で、直流(DC)電流は、部分的には配電損失の少なさと電力輸送容量が大きいために人気が高まっている。DC電流は異なる動作をするため、高電圧ではブレーカが電気的アークを発生しやすく、火災やブレーカ故障を引き起こす。BREAKERSに採択されたプロジェクトは、大量の電力と電圧を処理しながら、この限界を克服する必要がある。MVDCサーキットブレーカは、電力網全体、そして産業、輸送、および資源生産における多数の重要な応用において、電力の輸送方法や管理方法を劇的に変えることで、米国の電気システムの大幅な改善を実現する可能性がある。

このファンディングは、さまざまな組織、科学分野、技術分野の科学者・エンジニア・実務家に多様で経験豊富なプロジェクトチームを編成することを呼びかけ、すべての分野にわたって共同研究を奨励している。これらの学際的および組織間の協力は、単一のグループだけで達成できない科学的および技術的発見を促進する。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]