[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2018/10/08
抄訳記事公開日:
2018/11/30

新たな全固体電池研究開発クラスターがスタート

Was kommt nach Lithium-Ionen-Batterien?

本文:

ドイツ連邦教育研究省(BMBF)は全固体電池に関する新たな研究開発クラスターをスタートさせる。これに関して概略下記のような報道発表を行った。

BMBFが1,600万ユーロ規模で助成する全固体電池研究開発クラスターの目標は、全固体電池の基礎を研究し、得られた知識を直接実用に向けることである。次世代電池とされる全固体電池技術においては、固体電解質を用い、電解液は用いられない。これによって例えば電気自動車では500Km以上のはるかに長い走行距離が得られ、数分間の短時間での充電と同時に高い安全性も達成される。

カルリチェク大臣談:「人間が電気自動車のもたらすチャンスを利用しようとするならば、どのように機能するのかを研究を通じて明確にしなければならない。電池は走行距離の延長と急速充電のための鍵となる。電池の研究開発において先行し、より高い出力を達成しなければならない。そのための基礎的な能力はドイツに存在しており、技術移転を加速させていく。これはまたドイツの付加価値の問題でもある」。

しかし、全固体電池の実現、特に生産にはまだ多くの重要課題がある。その中心となるのは、要求される材料、その特性、そして製造についての体系的研究である。そのためにBMBFは同クラスターにおいて、ドイツ全土の合計14の大学および大学外研究機関を結束させる。コーディネーターはギーセン大学のヤネク教授(Prof. Dr. Jürgen Janek)、クラスターの運営は参加機関および産業界の代表からなるマネジメント・グループによって支援される。

BMBFの電池研究戦略の重要要素として、この新しいクラスター(FestBatt)の他に「エクセレント・バッテリー・センター」と電池生産研究開発クラスター(ProZell)がある。さらには電池研究ファクトリーが計画中である。BMBFは現在、連邦経済エネルギー省と共に「バッテリー・イノベーション・アクション・プラン-ドイツにおけるバッテリー研究とバッテリー製造」を作成中である。

[DW編集局]