[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立標準技術研究所(NIST)
元記事公開日:
2018/09/28
抄訳記事公開日:
2018/12/05

NISTが量子産業の発展を支援するコンソーシアムを開始

NIST Launches Consortium to Support Development of Quantum Industry

本文:

2018年9月28日付けの国立標準技術研究所(NIST)による標記記事の概要は以下のとおりである。

米国商務省のNISTは、SRIインターナショナルとの間で、量子サイエンスとエンジニアリングに焦点を当てたコンソーシアムをリードするための共同研究開発契約(CRADA)に調印した。SRIインターナショナルは、カリフォルニア州メンロパークに本社を置く非営利の独立系研究開発センターである。

量子経済開発コンソーシアム(QEDC)は、グローバルな量子研究開発やコンピューティング、コミュニケーション、センシングの新興の量子産業における米国のリーダーシップの拡大を目指す。量子技術は、電子、陽子、中性子、および光子を含む物質の基本的な構成要素の挙動を支配する特殊な法則を利用する。

新しいコンソーシアムの発表は、ホワイトハウスの科学技術政策局が主催した量子情報科学サミット(2018年9月25日)の後に行われた。同サミットでは、米国政府による、量子情報科学に関する国家戦略概要も発表された。

QEDCは、政府機関と民間部門のメンバー組織からの資金提供を受けて、次の事項を実施する。
・量子技術の開発に不可欠な労働力ニーズを定義する。
・公共・民間部門の効率的な調整を提供する。
・研究やインフラのギャップを埋めるための技術ソリューションを特定する。
・開発努力を加速するための使用事例や基本課題を強調する。
・知的財産、効率的なサプライチェーン、技術予測、量子リテラシーの共有を促進する。

QEDCのメンバーは、量子デバイスの設計やプロトタイピングなどの競争前研究開発で協力し、リソースを共有しながら効率を高め、独自の研究投資を連邦政府や他のメンバーの研究投資と一緒に活用する。コンソーシアムの目的は、潜在的な技術プラットフォームやプロセスを効率的に構築、実験、検証するための量子エンジニアリング機能へのアクセスを可能にすることが含まれる。

NISTとSRIは、今後数ヶ月間の間に新興量子産業に不可欠なコンソーシアムの構造、ガバナンス、主要な研究開発分野に取り組むワークショップについて発表する予定である。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]