[本文]

国・地域名:
スイス
元記事の言語:
英語
公開機関:
スイス国立科学財団(SNSF)
元記事公開日:
2018/09/07
抄訳記事公開日:
2019/02/19

研究者のキャリアを追跡する長期コホート調査

Cohort study takes a closer look at research careers

本文:

スイス国立科学財団(SNSF)の2018年9月7日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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スイス国立科学財団(SNSF)による研究助成を要請した研究者は、その後どのようなキャリアをたどっているかについて、長期的な調査を実施する。

SNSFは、卓越した若手研究者を育成するために毎年2億フラン超を投資している。SNSFの資金提供により、これらの研究者は自立的かつ数年にわたって各々の研究を続けることができる。

SNSFは、今後10年をかけて研究者のキャリアに関するコホート調査、キャリア・トラッカー(Career Tracker、SNSF-CTC)を2018年10月から始める。調査期間中、SNSFの助成制度(Ambizione、Eccellenza、Early Postdoc Mobility、PostdocMobilityまたはPRIMA)に申請したポスドクのキャリアパスが追跡されることになる。調査を実施するのは、ベルン大学を拠点とするプロジェクト・チームで、毎年、新規および過去の申請者全員を対象としたオンライン調査を行う。SNSFのキャリア部門長であるMarcel Kullinは、「この調査により、資金供与を受けたポスドクのキャリアと、SNSFが申請を却下したポスドクのキャリアを比較することが可能になる」と話す。

SNSFの助成制度は、単に学術機関での研究者のキャリアを支援するだけではない。SNSFの資金供与によってプロジェクトを実行したり、特別研究員の職に就いたりできるようになった受給者の多くはその後、高度な技能を備えた専門家として民間企業や行政機関、教育部門などに雇用されている。今回の調査により、多種多様なキャリアパスについて重要な見識が示されることになる。

[JSTパリ事務所]