[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
エネルギー省(DOE)
元記事公開日:
2019/01/08
抄訳記事公開日:
2019/03/18

DOEが次世代海洋エネルギー研究に2,500万ドルの助成

U.S. Department of Energy Awards $25 Million for Next-Generation Marine Energy Research Projects

本文:

1月8日付のエネルギー省(DOE)による標記報道発表の概要は以下のとおりである。

本日、DOEは2,500万ドルを助成する次世代海洋エネルギー機器のための研究プロジェクトを選定した。DOEのエネルギー効率・再生可能エネルギー局水力技術室によって助成される12の革新的なプロジェクトは、新しい概念を試験することにより、資本コストを低減し、イノベーション・サイクルを加速する。海洋エネルギー機器には、水の運動を電気に変換する、海洋波力、潮汐、河川・海流に関する機器が含まれる。

海洋エネルギー研究の世界的なリーダーとして、DOEは、グリッドの規模での安定した電力の供給、米国のエネルギー・システムのレジリエンスの増進、経済発展の機会の提供、沿岸・港湾のインフラの再生における、海洋エネルギーのポテンシャルを支援している。

3つのトピックにわたって、取組みの例を以下に示す。最初の2つのトピックは動的、低速度、高密度な波や流れから発電することの基本的な科学的工学的課題に取り組むものである。3つ目は、事業認可のためのコストと時間を削減するために、よりよい情報を提供することを目指している。

「初期段階の機器設計研究」
・ワシントン州シアトルのオシラ・パワー社は、メイン大学と連携して外洋スケールで試験を行い、同社の波力エネルギー変換器の有効性を実証する。
・コロラド州プエブロのアターギス・エネルギー社は、モデル・スケールの数値シミュレーションと20分の1スケールの造波水槽での試験を通して、同社の波力エネルギー変換器を高度化する。
・ヴァージニア州シャーロットヴィルのコロンビア電力技術社は、低出力波力エネルギー変換器の試作機を設計し試験する。これは低コストで海洋のセンサ、監視・通信機器のための迅速に配備できる移動式電力システムを提供するものである。

「コントロールと動力取出し装置の設計統合と試験」
・オレゴン州ポートランドのポートランド州立大学は、高い電力調整・コントロール性能を可能にする、新発明の調整可能磁気ばねを実証する。
・カリフォルニア州バークレーのカルウェーブ電力技術社は、コストと効率を改善するために新しいコントロール・アーキテクチャを導入して、サブスケールの試作機を改善する。

「海洋エネルギー認可プロセスを容易にするための海洋データと分析の普及」
・カリフォルニア州サンフランシスコのカーンズ・アンド・ウエスト社は、空間・規制・文書データベース情報を含む海洋・流体動力環境認可ツールキットを開発する。このプロジェクトは、認可の効率化のために必要な、関連性があり実用的な情報の統合と普及を通して、認可プロセスの複雑性に取り組む。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]