[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
国民教育・高等教育・研究省(MENESR)
元記事公開日:
2014/10/10
抄訳記事公開日:
2014/11/12

「bioMérieux」研究開発センターの開設

Inauguration du centre de Recherche et Développement bioMérieux

本文:

国民教育・高等教育・研究省の2014年10月10日標記発表では、フィオラゾ高等教育・研究担当大臣が同日「bioMérieux」研究開発センター開設の現場で行った講演内容を伝えている。同研究開発センターは感染症診断に関する新規の多分野研究開発センターとして、ローヌ・アルプス地方の中心にあるbioMérieux社の歴史的サイトに開設された。以下に講演の概要を記す。

1世紀前からワクチン接種の実施、抗生物質などで相当な進展があったにもかかわらず、感染症対策はフランスにおいても世界においても公衆衛生上の重要課題である。これら感染症が世界における死亡原因の40%を占め、フランスでも7%を占めて死因の3位にある。例を挙げれば、HIVウィルスの拡散、ウィルスによる新たな慢性感染症の出現、SARS、エボラウィルスなどの突発的感染症などがある。

このような課題に対処し、保健衛生上の危機への対応を向上させる目的で、フランスは国および国際的なレベルで感染症に関する研究統括手段を備えている。生命・保健科学全国研究連盟(AVIESAN)に政府が今夏委託した任務はまさにそれであり、感染症に特化した多分野コンソーシアムを全国レベルで統括することを目的とする。これには予測、予防から病状変化の監視など一連の過程全体を網羅する人および動物の医療に関与する研究グループすべてを包含する。これら疾患の抑制の障碍には文化や社会に根ざすものもあるので、研究は人文社会科学を含む学際的なものである。

ローヌ・アルプス地方において、bioMérieux社は感染症に特化した官民協力におけるBIOASTER技術研究機構のリーダ格である。ここで実施される研究の目標は、診断、治療、ワクチンのための新製品および技術共通基盤の開発である。

[DW編集局+JSTパリ事務所]