[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2014/12/18
抄訳記事公開日:
2015/01/08

マイクロエレクトロニクス研究に大規模投資

Deutsche Investitionen stärken die Mikroelektronik in Europa

本文:

欧州委員会とEU加盟国は欧州のECSELイニシアチブ(ドレスデン)において総額約7億1,000万ユーロで助成する12の研究プロジェクトを選考した。これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

ECSEL(Electronic Components and System for European Leadership)イニシアチブの助成対象となる12研究プロジェクトのうち、ドイツの企業と研究機関は10のプロジェクトに参加する。欧州のパートナーと共にエレクトロニクス・コンポーネントや同システムのイノベーションを目指す。EUはECSELによってマイクロエレクトロニクスの世界市場での占有率を大幅に引き上げるという目標を目指す。

ヴァンカBMBF大臣は、「マイクロエレクトロニクス研究への投資によって欧州経済を強くし、新しいインパクトを与える」と語った。「ドイツにとってマイクロエレクトロニクスは重要であり、欧州においても基幹技術である。雇用の多くはハイテク・イノベーションが生み出している。研究のアウトプットは欧州諸国の開発活動に直接作用するものである」と語った。正に製造業高度化政策インダストリー4.0におけるイノベーションはマイクロエレクトロニクスのポテンシャルによるところが大きい。

今回助成対象に選ばれた研究プロジェクトは、インテリジェント・エレクトロニクスシステム、チップデザイン、システムデザイン、高性能エレクトロニクスなどドイツの重点研究領域を含んでいる。ADMONTプロジェクトでは、チップメーカーであるX-Fabの主導のもと”More-than-More-Technologies”による半導体チップの生産パイロットラインを立ち上げる。今後とりわけ注力するのが、保健/診断、スマート・モビリティ/ロジスティク、エネルギー、セキュリティ、製造の領域における基幹的な応用である。合同プロジェクトPowerBaseのプロジェクト・パートナーは、マイクロエレクトロニクス・メーカーであるInfineon主導の下、高性能エレクトロニクス領域で現存する欧州の競争力を強化し、国際競争に勝っていくこと目標とする。このプロジェクトの目標は送電のためのコンパクトで、信頼性の高い、エネルギー効率の高いスイッチ用の高速半導体を開発することである。

採択された全プロジェクトの費用合計7億1,000万ユーロの大部分は産業界が負担し、公的資金は約3億ユーロとなる。BMBFはドイツが参加する10プロジェクトを3,200万ユーロで助成、これに加えザクセン州が700万ユーロを用意する。欧州委員会は3,900万ユーロを支出。ドイツ産業界は約1億ユーロを支出する。

[DW編集局]