[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2015/06/02
抄訳記事公開日:
2015/06/30

トムソン·ロイター、「2014年世界で最も影響力を持つ研究者」を発表

去年最具影响力中国大陆科学家分析报告出炉

本文:

2015年6月2日付の「中国科学報」ネット版は、「トムソン·ロイター、『2014年世界で最も影響力を持つ研究者』を発表」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

世界のトップ·シンクタンクであるトムソン·ロイター社は、2002年から2012年までの10年間にデータベースに登録された論文·引用データを基にして、多数の高被引用論文(各分野においてトップ1%の引用数を持つインパクトの高い論文)を用いた独自の分析により、「2014年世界で最も影響力を持つ研究者」を発表した。今回選出された研究者は世界で3215名余り、そのうち中国の研究機関·大学所属の研究者は111名である。レポートの要点は以下の通りにまとめる。

一、特徴:「高学歴」「海外での研究経験」「応用研究」

111名の高被引用研究者はすべて外国籍を持つ中国人である。そのうち海外留学経験(主にアメリカ、日本等)を持つのは25.5%、海外経験(留学、訪問、就職、外国学術団体参加及び国外助成資金の獲得、奨励賞、栄誉賞受賞者等を含め)を持つのは86.5%(主にアメリカ、日本、ドイツ等)である。応用科学研究、基礎科学研究に従事するのはそれぞれ93%、7%を占める。

二、中国の人材誘致計画に当たる人材、学術奨励賞経験
111位の高被引用研究者のうち、29人が中国科学院の人材誘致計画である「百人計画」や、海外高水準人材誘致の「千人計画」、長江学者奨励計画※等を含め)によって招聘されており、84人が中国の各種学術奨励賞を受賞した経験がある。

三、中国科学技術における人材育成への示唆
1. 人材の育成と人材の国際化を推進し、国内外の人材、研究機構等と結びつけるプラットフォームを構築する。
2. 国内外の優秀な人材を幅広くに吸収するために、人材導入計画·人材評価システムを整備し、人材政策の開放度を上げ、グローバル·イノベーションの競争優位性を獲得する。

※ 「長江学者奨励計画」は、1998年に始まった中国教育部と香港李嘉誠基金会が共同で資金助成を行う高等教育人材の育成計画である。

[JST北京事務所]