[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2015/11/02
抄訳記事公開日:
2015/12/09

未来の良き介護

Gut versorgt in die Zukunft

本文:

連邦教育研究省(BMBF)は地方や都市部における高齢者支援に関する研究プロジェクトを公募することとし、概略下記のような報道発表を行った。

高齢化はドイツを変える。特に高齢者は医療と社会的サービスの受給や移動手段の確保という視点からも大きな重要課題に直面している。このためBMBFは「高齢化における地方自治体と地域のためのイノベーション‐InnovaKomm」という公募を行った。人間の生活の質を維持するだけでなく、どう改善できるのかに関して5つの研究プロジェクトがスタートする。BMBFはこれを総額約2,300万ユーロで支援する。

ヴァンカ大臣は「多くの人々は高い生活の質を評価し、出来る限り長く自分の家に住み、良い生活をしたいと考えている。しかしそれには自由に行動できる、できるだけ制限の無いモビリティを持つということが必要である。このため新しい技術によって高齢者のモビリティへのニーズを考慮した研究を強化していく。新しいプロジェクトは高齢化社会を人間にとって快適にするための助けとなるものである」と語った。

ミュンヘンヘングラートバッハのUrbanLife+プロジェクト:高齢者の都市生活をより「スマート」に、安全にするため解決策をデジタルに開発する。歩行者の視力に対応する街燈と、モビリティを制約されている人々に音響や光のシグナルによって見通しの悪い横断歩道や危険な段差の危険を知らせる。交差点や危険な個所にはセンサーを設置、歩行者にはスマートフォンで注意を促す。聴覚に問題を抱える人には自動的に危険信号の音量も調整したり、複数の言語で危険を知らせるようになっている。こうして高齢者だけでなく、安全に町の中を動けるよう支援する。

ベントハイムの村共同社会2.0プロジェクト:農村部の高齢者と障害者を対象に医療、看護、介護などの社会サービスをうけることができる無料のサービス・ステーションを設ける。遠隔医療処置から始まり、定期的な買い物サービス、運転サービス等あらゆる内容を無料でアクセスできるインターネット・プラットフォームに包括する。利用者はインターネット、マウスをちょっとクリックするだけで、あらゆるサービスを予約でき、電話を通じてや直接相談員にも頼むことができる。

フライブルクのSoNaTeプロジェクト:小売店が商品を、地域サービス業者がそのサービスを、ボランテイアが助けを行うことのできるオンライン・フォーラムを立ち上げる。宿題の手伝い、移民に対する語学の授業、買い物等が対象である。

ザールランドのMobiSaarプロジェクト:高齢者と障害者を対象とするもので、モビリティ・サービスをザールランド全体に展開する。目標はA地点からB地点への移動をバリアフリーの道路案内で可能とさせる。時刻表そして停留所、バス、歩行道路等の情報を全てリアルタイムで評価、集結、ホットライン及びスマートフォン・アプリで用意する。

シュトゥットガルトのKommmiTプロジェクト: 高齢者に技術的な機器の取り扱いについて助言、支援を授けるサービス・ポイントを展開。

[DW編集局]