[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
フラウンホーファー協会 システム・イノベーション研究所(ISI)
元記事公開日:
2015/12/22
抄訳記事公開日:
2016/01/28

フォーサイト・サイクルIIの主要結果を展望

Zukunft verstehen, Zukunft gestalten: Neue BMBF-Broschüre gibt Überblick über zentrale Ergebnisse des zweiten Foresight-Zyklus

本文:

連邦教育研究省(BMBF)はこのほどフォーサイト・サイクルIIの結果を発表した。これに関してフランホーファー・システム・イノベーション研究所ISIは概略下記のような報道発表を行った。

フランホーファー・システム・イノベーション研究所ISIはドイツ技術者連盟(VDI)技術センターと共同で、BMBFのフォーサイト・プロセスにおいて未来の社会的変化と技術展望を実施した。多くの専門家と共に2030年までの技術進歩やイノベーションに関するポテンシャルを確認した。BMBFの新しい冊子では「未来を理解し、未来を形成する―2030年のドイツ:フォーサイト・サイクルIIの結果」と題し、主要な成果をまとめ、重要な研究課題と現代・未来に関する論議に対して展望を与えている。さらに同冊子は「未来の物語」を取り上げ、社会的なトレンドや技術革新が2030年には日常どのような姿になっているかを描いている。

同冊子はフォーサイト・サイクルIIの本質的な部分に焦点をあてており、その中でISIとVDI技術センターは2030年までの、起こりうる社会的な変革と技術的なトレンドについて調査している。目標の中心となるのは、将来の推移を理解し、重要課題のための研究プロジェクトを早期に軌道にのせることである。従ってデジタル化が進行する社会での自己形成の傾向に見られるように、社会的変革の考察は非常に重要である。なぜならばそうした変革は3Dプリントのような技術的発展あるいは循環経済等との相互作用において新しい研究・技術の展望を開き、未来のイノベーションの推進役を担うからである。

ISIのコンペテンス・センター・フォーサイトのDr.キンペラーは、研究・イノベーション政策のための早期警戒システムとしてのフォーサイト・プロセスの重要性を強調し、「フォーサイト・プロセスの長期的なチャンス及びリスクの調査結果は、例えばBMBFの未来フォーラム、イノベーション・技術分析(ITA)或いはフォーサイト映画祭の重点テーマ等々今や幅広く一般に議論されている」と述べた。

トレンドや「未来の物語」に関する議論は、将来の基本的条件の変化に対する集中的な思考を生み出し、新しい製品アイデア或いは社会的イノベーションの創造的な発展に非常に良く適合するものである。BMBFの今年度の「イノベーションアカデミー・バイオテクノロジー」の中での社会的トレンドは社会的重要課題の具体的解決策の展開するにあたっての出発点となった。例えば賞を受けたプロジェクト・アイデアの一つである「エビデンスに基づく医療」は質素なイノベーション(Frugal Innovation)を取り上げている

[DW編集局]