[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2019/09/03
抄訳記事公開日:
2019/10/23

大学設置のスパコンとして世界最速の「Frontera」が本格稼働

NSF-funded leadership-class computing center boosts U.S. science with largest academic supercomputer in the world

本文:

2019年9月3日付けの国立科学財団(NSF)による標記記事の概要は以下のとおりである。

本日、テキサス大学(UT)オースティンのテキサス先端計算センター(TACC:Texas Advanced Computing Center)は、世界で5番目に強力なシステムであり、大学に設置されたものでは最速のスーパーコンピュータであるFronteraを本格稼働させた。NSFは、本システムに6,000万ドルを提供している。NSF、UTオースティン、Dell EMC、Intel、Mellanox、DataDirect Networks、NVIDIA、IBM、CoolIT、Green Revolution Coolingの参加を得て、TACCは、米国のトップ科学者による大規模な科学的探求や次世代の発見を支援する学術スーパーコンピューティングの新時代を切り拓いていく。

2018年8月に発表されたFronteraは、2019年初頭に構築され、6月に23.5ペタフロップスを達成してTop500リストで5位を獲得している。Fronteraは、6月から科学的応用の支援を行っており、すでに36以上のチームが、従前よりはるかに大規模にシミュレーション、データ分析、人工知能(AI)を活用した、ブラックホール物理学から気候モデリング、薬剤設計まで、幅広いトピックに関する研究を実施している。

Fronteraは少なくとも5年間稼働する。特に以下の研究領域への貢献が期待される。

  • 自然災害のモデリング:暴風雨の軌跡および強度の予測、激甚災害に耐えうる防災インフラの設計
  • ゲノミクス:世界の人口増加に対応するための精密農業を含む
  • エネルギー研究:核融合から太陽光発電、よりクリーンな石炭火力発電まで
  • 天体物理学:マルチメッセンジャー天文学と重力波モデリングを含む
  • 材料科学:モデリングと深層学習等を利用した医学・工学用の新分子の開発

[DW編集局+JSTワシントン事務所]