[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
マックスプランク協会(MPG)
元記事公開日:
2022/05/27
抄訳記事公開日:
2022/07/13

アマゾンとマックスプランク協会がサイエンス・ハブを設立

Amazon und Max-Planck-Gesellschaft gründen Science Hub

本文:

(5月27日付、マックスプランク協会(MPG)による標記報道発表の概要は以下のとおり)

アマゾンとMPGは、テュービンゲンに、ドイツで初めてとなるサイエンス・ハブを設立すると発表した。この連携の目的は、人工知能(AI)、特に因果推論、コンピュータ・ビジョン、機械学習(ML)のサブ分野でのドイツにおける研究を進め、将来に向けて安全で信頼できる概念を開発し、技術拠点としてのドイツを強化することである。アマゾンはこのために初年度に約70万ユーロを提供する。協力は当初5年間を予定している。

この一環で、アマゾンは研究プロジェクトの資金調達と実施、および優秀な博士課程の学生の教育・訓練を支援する。MPGの科学者たちは、パートタイムの形で、アマゾンで働く機会を得て、研究に利益をもたらすアプリケーション志向の研究課題へのより深い洞察を得ることができる。ビジネスと科学の学際的な研究者の協働作業を通じて、多様な視点と実践が融合しイノベーションが促進される。

アバターの創造、AIと因果関係に関する最初のプロジェクト:
アマゾン・ファッション社とMPG情報学研究所のプロジェクトでは、さまざまな服を着た人のサイズや体型を素早く記録するために、人のデジタル3D画像を作成する。衣服と身体の区別ができるようになり、仮想ショッピング体験の質が向上し、その結果、返品を回避することに貢献する。
因果推論の分野では、プロジェクトの奨学金の1つである「データソースの組み合わせ“Merging Data Sources”」の分野で5つの博士課程奨学金が計画されている。
「今後数年間でAI拠点としてのドイツに必要とされる若い研究人材の育成につながるもので、彼等はサイエンス・ハブで最適な教育を受けることができる」とMPGのシュトラートマン(Martin Stratmann)会長は述べている。

オープン・ソース・プロジェクトとしてのソフトウェア・ソリューション:
アマゾンは、オープン・ソース・プロジェクトとしての多くのソフトウェア・ソリューションを提供している。アマゾン・ファッションの研究チームを率いる科学者のモーラー・テシュ(Betty Mohler Tesch)氏は、「サイエンス・ハブは、シームレスで持続可能なコラボレーションを可能にし、それを通じて、アマゾンの応用研究とMPGの基礎研究に関する洞察を、若手科学者に同時に提供することができる」と、付け加えた。
サイエンス・ハブは、アマゾンにとって、米国外で初めての研究協力であり、世界中の研究機関と協力するというアマゾンのコミットメントを示すものである。

[DW編集局]