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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- エネルギー省(DOE)
- 元記事公開日:
- 2025/07/29
- 抄訳記事公開日:
- 2025/08/25
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DOE、温室効果ガスの気候影響に関する批判的検証報告書を公表
- 本文:
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(2025年7月29日付、エネルギー省(Department of Energy: DOE)の標記発表の概要は以下のとおり)
DOEは本日、人為的な温室効果ガス(GHG)排出が米国の気候や社会に与える影響を検証した報告書『温室効果ガス排出の米国気候への影響に関する批判的検証』を発表した。報告書は、物理科学、気候科学、経済学の専門家5名で構成される「2025年気候ワーキンググループ」により作成された。
報告書によれば、CO₂の増加は植物の成長を促進し、地球規模の「緑化」や農業生産性の向上に寄与する一方、海洋のpH低下によってサンゴ礁生態系に悪影響を及ぼす可能性があるとされている。ただし、近年のグレートバリアリーフの回復は、こうした懸念に反する動きを示している。
また、多くの気候モデルは過去数十年の温暖化を過大に再現しており、極端な将来予測シナリオとあわせて、将来の温暖化影響が過剰に見積もられている可能性がある。米国におけるハリケーンや干ばつなどの異常気象に長期的な増加傾向は見られず、山火事では森林管理の影響が十分に評価されていないと指摘される。海面上昇は主に局所的な地盤沈下によるものであり、全体としての加速傾向は確認されていない。
さらに、気候変動をCO₂排出に直接帰属させるには、自然変動や観測データの限界、数値モデルの不確実性といった課題が存在し、太陽活動の寄与が過小評価されている可能性もある。
総じて、CO₂温暖化による経済的影響は従来想定より軽微であり、過度な排出削減政策は社会的コストの増大を招く懸念があると結論づけている。炭素の社会的費用(SCC)の推計は、前提条件に大きく依存するため、独立した政策指標としての信頼性は限定的とされた。米国の気候政策が地球全体に与える影響はごくわずかで、効果が現れるまでに長期間を要すると評価されている。
本報告書は、環境保護庁(EPA)が提案する2009年「危険性認定(Endangerment Finding)」の撤回案に関連して公表されたもので、DOEは今後、連邦官報を通じて一般からの意見募集(パブリックコメント)を実施する予定である。
[DW編集局]