[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2025/07/07
抄訳記事公開日:
2025/09/02

欧州委、第4次環境実施レビューを発表 環境法の実効性確保に向けた優先課題を提示

Better implementation of EU environmental rules protects human health and supports economic growth

本文:

(2025年7月7日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)

欧州委員会は2025年7月7日、第4次環境実施レビュー(Environmental Implementation Review)を発表した。本報告は、環境法の執行を支援するとともに、EUの繁栄、競争力、環境の安全保障を確保するうえで、EUの環境に関するルールの重要性に対する認識を高めることを目的としている。

本報告書は、EU加盟27か国の国別レポートに基づき、EU域内に共通する傾向を明らかにしている。また、空気、水、自然の質を、各加盟国がいかに保護しているかについて、幅広い情報が示されている。さらに、各加盟国に求められる具体的な優先事項も明記されている。

本報告書は、EU環境法の実施状況について、改善が急務であることを強調している。

・循環経済
一部の加盟国では、財・サービスの生産において資源を最大限効率的に活用する取組みが進んでいるが、多くの国で2025年のリサイクル目標の未達成リスクが残る。

・水資源
淡水の質および量に関するEU目標の達成、水不足および干ばつリスクの緩和には、早急の対策が求められる。

・生物多様性
生物多様性の損失は依然として回復を上回っており、その主因は土地の農業転用および農業の集約化にある。

・大気汚染
相当の改善が見られるものの、多くの加盟国において依然として大気汚染物質の濃度は依然として高い。

・気候変動
気候変動の影響拡大に備えるため、各加盟国における適応努力の一層の強化が必要とされる。

[DW編集局]