[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2015/09/16
抄訳記事公開日:
2015/10/22

デジタル化の総合的研究

Den Digitalen Wandel umfassend erforschen

本文:

連邦教育研究省(BMBF)はドイツ・インターネット研究所の設立にゴーサインを出し、これに関して概略下記のような報道発表を行った。

デジタル化とインターネットは息もつかせない速さで我々の生活を変化させ、社会はますますデジタル化している。ヴァンカBMBF大臣はドイツ・インターネット研究所設立にゴーサインを出し、「ドイツが如何にすればデジタル化を最も効率的に、そしてあらゆるステークホルダーの力を結集して進めることができるのか、このためのコンセプトの作成を公募のスタートに当たってアカデミアに呼びかけるものである」と語った。先ずは第一のステップとして大学および大学外の研究機関、更にはこの両者が協力した形でプロジェクトを提案するよう求めた。

デジタル化を理解し、社会のために利用できるようにするには、インターネットとデジタル化の技術的、社会的観点の相互作用を集中的に研究する必要がある。ヴァンカ大臣によると、「ドイツ・インターネット研究所はデジタル化全般の展開を解明し、分析しようとするものである。また如何にしてドイツはデジタル化のチャンスを最適に利用することができるのかという解決策も問われている」。BMBFはこのため今後5年間に最高5,000万ユーロを投入する見込み。

同研究所の重要な課題の一つはデジタル化全体の研究である。研究から得られる知識は迅速に社会、経済、政治へと注がれ、知識移転も中心的な役割を果たすことになる。
ドイツ・インターネット研究所が取り組むべき代表的テーマは、次の通り:
・Big DataおよびIoTがデータセキュリティ、データの所有者に与える影響
・リアクションタイムがますます短くなることによるデジタル化の政治的、法律的、経済的なプランニングへの影響
・バリューチェーンネットワークのフレックス化および人と技術とのインターアクションによって生ずる付加価値の将来に関する問題
・デジタル「識字化」:デジタル化に関する知識の伝達および社会的な議論の実施
・市民参加とそれに伴う民主主義の理解のためのデジタル化の重要性

対象となる問題は技術的な観点からだけでは解は見つからない。重要なのは学際的な手段である。研究所においては各種専門分野、社会科学、特に社会・精神科学、法律・経済学、更にはIT等の研究者たちが総合的な問題設定と、協力しながら取り組むことになる。ヴァンカ大臣は「目標は野心的である。この新しい研究所はアメリカ、英国における有名な国際的研究機関と肩を並べるレベルにする」と語った。新研究所の目標は現在の関係機関の協力関係を強化し、最適に利用することにある。

公募に続いて選考が行われた後、ドイツ・インターネット研究所は設立され、その活動を開始する。

[DW編集局]