[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2016/11/11
抄訳記事公開日:
2016/12/26

伝染病の早期鎮圧

Epidemien frühzeitig stoppen

本文:

ドイツは国際的なイニシアチブCEPI(Coalition for Epidemic Preparedness Innovations)に参加することとなり、これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

CEPIの目標は大規模な健康危機が発生し、人的大災害になる前に、疫病を押さえ込むことにある。CEPIは国、団体、製薬企業からなる国際的な官民パートナーシップ(Public-private partnership)である。エボラ危機に対応する形で2015年1月にワクチンの研究開発を含む保健領域における危機予防および対応の改善に関する6ポイントプランを提示した。2016年ダボスにおける世界経済フォーラムでのエボラ熱の教訓に関する議論がCEPIイニシアチブの設立に繋がった。BMBFはCEPIに対し2017年予算で1,000万ユーロを拠出する。

ヴァンカ大臣は「世界の緊急時対応の改善に非常に関心を持っている。エボラ熱の発生は、この種の疫病に対応するための国および国際的なレベルでの緊急時対応態勢が不十分であることを明確に示している。CEPIイニシアチブによってドイツは、国際的な共同研究開発を通じて、エボラ熱のような疫病を防止するために重要な貢献を果たす」と語った。

CEPIは当面危険な疫病を引き起こす病原菌に対するワクチンの開発に集中する。ワクチンは感染症の予防および抑制に最も有効な手段だからである。ワクチン欠如の理由の一つは製薬企業にとってメリットがないことである。企業は高額な開発費を引き継ぐ動機を有しないことが多い。CEPIを通じて開発されるワクチン選択のベースとなったのはWHOが作成する、新しい或いは将来再び発生する可能性のある病原菌のリストである。ワクチンは、疫病が発生した場合に即時投与可能となるように開発、製造される予定である。

イニシアチブの公式のスタートは2017年1月のダボス世界経済フォーラムを予定している。ドイツは来年度のG20議長国期間もグローバル・ヘルスというテーマを取り上げていく所存である。

[DW編集局]