[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦環境省(BMUB)
元記事公開日:
2017/03/08
抄訳記事公開日:
2017/04/20

放射性廃棄物の地層処分場探しを現実的に進める(連邦環境省)

Hendricks: Wir stellen die Endlagersuche vom Kopf auf die Füsse

本文:

地層処分場選定法に関する超党派の法案が連邦議会に提出されることとなり、連邦環境・自然保護・建設・原子炉安全省(BMUB)はこれに関して概略下記のような報道発表を行った。

与党キリスト教民主同盟(CDU)・キリスト教社会同盟(CSU)および90年連合・緑の党は地層処分場選定に関する超党派の法案を連邦議会に提出する。2031年までに科学的で、透明なプロセスに基づいて最終地層処分場を見出そうとするもの。改定処分場選定法は処分場探しに関して専門的な基準および要件を決定するものである。議会手続きの開始に当たり、ヘンドリックス大臣は次のように発言した:

「地層処分場選定法の改正は今議会任期中の最も重要な環境法となるであろう。これはドイツにおける原子力利用による高レベル放射性廃棄物の、新しい、開かれた、透明性の高い最終処分場探しの開始の号砲となるものである。

この法律により処分場探しをしっかりと行うこととし、その重要な原則は白紙の地図ということであり、連邦全域を考慮するということである。どの地域も優先するということはなく、また当初から除外される地域もない。手続きの全ての段階で一般公開性をとり入れていく。

この法律により、30年以上も前に下された、科学的基準よりも政治的な関心によって進められたこれまでの処分場決定に決着をつけることになる。今日、ゴアレーベンへの政治的な決定に終わりを告げ、2031年までに最高の安全性を有する最終処分場を見出すために、フェアな、科学的根拠に基づく手続きをスタートさせる。

この処分場選定法は、私の就任時に原子力政策に見た多くの緩んだ糸を今議会任期中に実行可能な解決へと結びつけた、一連の結び目の最後のものである。

ドイツ国内に既に存在し、また今後生ずるであろう原子力廃棄物に関する、誠実な棚卸を行い、それによって初めて長期的最終処分戦略を決定したことになる。

フランスおよび英国の再処理施設からキャスクをゴアレーベンに送る代わりに、国内4州の中間貯蔵施設に分散することによる回収をめぐるいざこざを解決することができた。

電力コンツェルンが原子力発電所の停止および廃炉におけるその財政的な義務を逃れることを回避し、彼らの巨額の引当金をこれに充当するようにした。中間および最終貯蔵における、しばしば批判の対象となった官庁の大混乱を終了させ、新しい、透明な行政機構を設立した。

次なる目標は、ドイツ国民を数十年にわたり不安にさせてきた原子力発電所を巡る政治的な塹壕戦を恒久的に克服することである。連邦議会および連邦参議院において同法への幅広い支持が得られるよう希望するものである。」

[DW編集局]