[本文]

国名:
米国
公開機関:
国防高等研究計画局(DARPA)
元記事公開日:
2018/01/04
抄訳記事公開日:
2018/02/16
元記事の言語:
英語

DARPAがウイルス性感染症対策の研究プロジェクトを開始

Going to the Source to Prevent Viral Disease Outbreaks

本文:

1月4日付けの国防高等研究計画局(DARPA)による標記記事の概要は以下のとおりである。

鳥インフルエンザ、MERS、エボラなど、 2017年に世界各地に出現したウイルス性感染症を見てみると、共通しているのは突然変異の後、動物由来でヒトに感染していることである。米国国防総省(DOD)は、このような感染症に大きな関心を寄せている。軍事関係者は、突然の通知で、実質的に世界中のいかなる場所ででも作戦行動に駆り出され、また、頻繁に配備される場所は、ウイルス感染症に対する堅固な公衆衛生設備が不足している。

DARPAは、異種間移動するような新興・再興ウイルス性感染症に対する軍事的対応を可能にするために、3.5年間のPREEMPT(Preventing Emerging Pathogenic Threats)プログラムを立ち上げた。PREEMPTは、ウイルス、動物、ヒト間の相互作用の理解を促進し、新興および再興病原体のリスクを低減する新たな予防的介入の提供を目指している。

PREEMPTの主要な2つの技術課題は次の通りである。
1.病原体の出現・再出現を定量化するためのマルチスケールモデルとテストベッドの開発
2.病原体の流出および動物やベクターからヒトへの感染を予防する拡張性のある新アプローチの開発

特定種におけるウイルス進化の理解が、本研究の中核となる。PREEMPTは、種間伝播を可能にする要因をモデル化し、種間伝播を妨げるための介入機会の特定を目指す。PREEMPTでは、蚊などの伝統的なベクターや、伝播の中間種(例えば豚)へのウイルスの伝播の防止を目的とする。この介入手法には様々なものがありうるが、すべてにおいて、遠隔地でも容易に展開できる拡張性のある手法を開発する必要がある。

なお、PREEMPTは基礎研究プログラムであるが、DARPAは、そのバイオセーフティーおよびバイオセキュリティの重要性を認識しており、研究提案者には提案した研究の潜在的な倫理的、法的、社会的な影響に対処することが求められる。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]