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国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)
元記事公開日:
2018/03/12
抄訳記事公開日:
2018/06/22

高齢化社会の重要課題に備える3億ポンドのファンディングを発表

Government announces £300 million for landmark ageing society grand challenge

本文:

ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)の2018年3月12日付標記報道発表の概要は以下のとおり。

政府はその野心的な産業戦略を通じて産業戦略チャレンジ基金(ISCF)から3億ポンド強を投資して、世界トップクラスの英国の研究能力と企業投資の一体化を図り、英国が高齢化社会の課題に備えられるような技術の開発および産業の育成を図る。

現在英国人の1,000万人以上が100歳を迎える可能性がある。人口の高齢化は世界的な現象で、それが、新しい介護技術、多様な住宅モデルなど技術、製品、サービスの新たな需要を生み出している。

今回発表のファンディングで政府は英国がこれらの需要を満たせるように3億ポンドを投資するが、そのうち9,800万ポンドは「健やかな高齢化」プログラムに対するもの、2億1,000万ポンドは「早期診断・精密医療に供するデータ」プログラムに対するものである。

・「健やかな高齢化」プログラム
国民のそれぞれの家庭でのより長寿の生活を援助し、孤独化に対処し、自立と福祉を増進する新しい製品やサービスの開発を牽引する。本プログラムでは、今日社会が直面する最も困難な医療上の課題の一部に対処すべく投資を行う。

本プログラムとは別に、英国におよそ85万人と言われる認知症患者について、政府は英国認知症研究所(UKDRI)に対する4,000万ポンドの追加投資をこのほど発表した。これにより、350人のトップクラスの科学者を擁するユニバーシティ・カレッジ・ロンドンと提携して新たなハブを設立し、数百万もの人々の生活を向上させるために新たな治療法の研究を実施する。

・「早期診断・精密医療に供するデータ」プログラム
本プログラムに対する投資では、革新的な新規診断ツール、医薬品、治療法の開発において英国が世界をリードすることを狙う。今回発表のファンディングの一環で政府は、大規模な全ゲノム解読で英国が引き続き世界の先頭に立つべくゲノム研究への投資を行う。この新規投資により、英国は50万人のBiobankボランティアのゲノム解読を実施する。これらボランティアから得られるデータは、英国の研究者が病気の進行過程についての理解を深めて早期診断ツールや新しい治療法の開発を可能にするための豊富なデータ資源となるものである。

[DW編集局]