[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)
元記事公開日:
2018/05/17
抄訳記事公開日:
2018/07/26

2018~2020年大型研究インフラに関する全国ロードマップ

La Feuille de route nationale des Infrastructures de recherche

本文:

高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)の2018年5月17日付標記発表の概要は以下のとおり。

MESRIでは研究に資する大型機器等の運用に必要な政策実行手段の確保を目的として、2018~2020年大型研究インフラに関する全国ロードマップでは99件のインフラを取り上げ、研究・高等教育の主要施設を通じて、知識・イノベーションの要求に応えるという国家の意思を反映している。

● 研究の卓越性に向けた官・民研究者コミュニティの支援

研究インフラの全国ロードマップへの登録は、その品質保証の印であり、国家研究戦略における価値の認証である。このようなインフラの運営においては、(フランスの研究者が最初にアクセスするポイントである)全国にある施設への支援を弱めることなく、欧州の大型研究プロジェクトにおけるフランスの地位の維持確保を目指している。

インフラの運営改善に役立てるべく、全国ロードマップでは今回初めて研究インフラの経費総額を示すことにした。2016年分については総額13億3800万ユーロで、その中には特定されている予算資源のほかに、インフラのニーズに応じて、より見えにくい形で投資される現物寄付を含む、全体の負担額が含まれる。

● 研究インフラの形態

2018年全国ロードマップでは、その形態も内容もきわめて多様な99件のインフラを取り上げている。特定の個所に設置されている大型装置に限定するのでなく、科学界の現状に近い分散形態の施設も取り上げている。また多様性の度合いに応じて、情報・通信技術に由来する新たな能力の影響を受ける。インフラは結果的に研究コミュニティが扱うテーマや共有する技術に大きく依存する組織形態を反映したものである。

次の4形態が特定できる。
・特定の単独サイト:ほとんどの場合、土地・建物について特別のプログラムを必要とする大規模施設用の局所的インフラ。
・分散型:フリート、機器・プラットフォーム設置個所のネットワーク、科学に関するコレクション・アーカイブ・図書館等。
・仮想化:仮想研究インフラ、データベース
・人的ネットワークに基づくインフラ(コホート研究等)

● 研究インフラのカテゴリー

フランスのロードマップは、研究インフラをその国家的・多国間的性格、運営方法、予算支援方法によって次の4つのカテゴリーに分けて作成した。
・国際的組織
・超大型研究インフラ(TGIR)
・研究インフラ(IR)
・プロジェクト

[DW編集局+JSTパリ事務所]