[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2018/10/22
抄訳記事公開日:
2018/12/18

BMBFが交通インフラ保護と交通渋滞軽減のためのプロジェクトを支援

Weniger Verkehrsstaus dank neuer Technik

本文:

ドイツ連邦教育研究省(BMBF)はインフラ保護の強化および渋滞の軽減に関する新たなプロジェクトを推進することとし、概略下記のような報道発表を行った。

ジェノヴァ(イタリア)における4車線高速道路橋の悲劇的な崩落事故等が示す通り、インフラの効果的なモニタリングは非常に重要である。鉄道、道路あるいは水上で、安全に問題無く機能する交通インフラは不可欠なものであり、モビリティとサプライチェーンを保障し、避難路であり、救助隊員の救助路ともなる。BMBFはこうしたインフラの保護強化と、渋滞等の負荷の軽減を目的とした新たなプロジェクトを推進する。

カルリチェク大臣談:「特にホリデーシーズンにおける渋滞にはみなイライラしている。新たな研究プロジェクトによって複数実施されている工事箇所を少なくし、日常のイライラを解消できることになる」。
市民の安全性に関する研究は、市民への安全な供給に寄与し、新技術を投入することによって社会や経済の欠くべからざるライフラインの保護に資するものである。

合計8つの新プロジェクトが助成され、活動を開始している。例えば、橋梁の現状を把握するための新技術の研究では、センサーを備えたドローンあるいは高精度のレーダー計測機器が利用される。付随するコンピュータシュミレーションによって、すでに進行している経年劣化の可能性を確認し、その経過を予測することができる。こうした新技術の大きな利点としては、第一に、橋の検査を交通を止めることなく実施できることである。結果として工事現場がなくなり、渋滞発生が押さえられ、損傷個所を早期に発見し、修復できることが挙げられる。

その他のプロジェクトとしては、鉄道トンネルの安全性に関するコンセプトの開発、古いトンネルの補修用の新素材の開発がある。水路や上下水道のリスク可能性を分析し、また新駆動方式の自動車のフェリーに対する安全性の問題を解決する。また鉄道駅を日常の交通や通勤等のために整備し、災害危機の場合の避難に利用できるよう、調査する。ドルトムント市の例では、化学的事故や洪水の後で、市外へ通ずる道路が既に大渋滞になっている場合、大都市の住民をどのように中央駅を通じて迅速に安全に避難させるかを研究している。将来このような場面で、どのようにして大都市の駅のキャパシティを短期に拡大できるかを研究している。

これらプロジェクトでは企業、研究機関、官庁、ユーザ-等が密接に協力していく。BMBFは「災害防止研究」(市民の安全性に関する研究)計画のプロジェクトを約1,400万ユーロで助成する。

[DW編集局]