[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)
元記事公開日:
2018/11/06
抄訳記事公開日:
2019/01/25

高等教育・研究・イノベーション報告書(2018年版)

Enseignement supérieur, Recherche et Innovation en chiffres

本文:

2018年11月6日付で高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)が発表した標記文書から研究・イノベーションに関わる部分を抜粋・要約して以下に記す。

・企業および政府機関における研究者・研究開発要員の常勤換算人数(2016年)
研究者数:28万4,800人(企業が17万300人、政府機関が11万4,500人)、研究開発要員の総数:43万1,100人(企業が25万5,300人、政府機関が17万5,800人)

・2009年および2017年の科学分野別の博士号取得院生数
農学・生態学(2017年:547人、2009年:469人)、数学とその関連分野(2017年:567人、2009年:417人)、地球科学・宇宙科学(2017年:567人、2009年:513人)、物理学(2017年:954人、2009年:746人)、化学(2017年:1,258人、2009年:1,027人)、情報通信科学技術(2017年:1,694人、2009年:1,669人)、工学(2017年:1,796人、2009年:1,444人)、社会科学(2017年:1,827人、2009年:1,881人)、生物学・医学・保健学(2017年:2,416人、2009年:2,410人)、人文科学(2017年:3,052人、2009年:2,888人)
2017年には1万4,600人に博士学位が授与された。このうち人文科学の3,000人が全体の21%を占める。

・2012年に博士学位を取得してから3年後には、卒業生の90%が雇用されており、そのうち94%が経営幹部である。

・国内研究開発支出(2016年)
2016年の国内研究開発総支出は495億ユーロになり、これはGDPの2.2%に相当する。企業が65%(322億ユーロ)を達成している。

・政府機関の国内研究開発支出(2016年)
2016年にはEPST(1)が研究開発支出で53億ユーロ、EPIC(2)が39億ユーロを達成した。
(1)EPST:科学・技術的性格の公的機関
(2)EPIC:産業・商業的性格の公的機関。

・公的研究財源の内訳(2016年)
MIRES(研究・高等教育省際ミッション)補助金:53%、MIRES以外の補助金:10%、研究受託収入:24%、その他の自己収入:13%

・技術的強度・企業規模で見た企業の国内研究開発支出(2015年)
大企業の研究開発は主にハイテク分野に集中し、中堅企業の研究開発は主に中ハイテク分野に集中している。

・研究の部門別で見た企業の国内研究開発支出(2016年)
製造業が企業の国内研究開発支出の72%を占めている。

・主要公的研究機関が受託した受託契約の委託元(2016年)
受託によるファンディングのほとんどは公共部門からのものである(27億ユーロ)。

・EUにおけるイノベーション企業(2012~2014年)
2012年から2014年にかけてフランスに設立された企業のイノベーション率は、同一分野を持つEU(EU28か国)企業の平均よりも高い(56%対49%)。

・分野別・規模別に見た企業におけるイノベーション(2012~2016年)
2014年から2016年の間に、非農業の市場セクターで10人以上の従業員を抱える企業の51%がイノベーションを実施した。

・イノベーション税額控除(CII)および研究費税額控除(CIR)を受けた企業の割合(2015年)
2015年には、企業は57億ユーロの研究費税額控除および1億1,800万ユーロのイノベーション税額控除の恩恵を受けた。

・H2020への参加を通じた、欧州研究圏のフランス
フランスは2014年から2016年にかけて、EU予算の16%を拠出している。EU予算への1ユーロ拠出に対し、Horizon 2020の下でのフランスへの見返りは0.66ユーロである。

[DW編集局+JSTパリ事務所]