[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
高等教育・研究省(MESR)
元記事公開日:
2013/05/21
抄訳記事公開日:
2013/05/31

「France Europe 2020」: 研究・知識移転・イノベーションに関する戦略計画の概要

France Europe 2020 : l'agenda stratégique pour la recherche, le transfert et l'innovation

本文:

高等教育・研究省の2013年5月21日標記報道発表において新戦略”France Europe 2020”が発表され、これによりフランスの研究界の役割を再定義している。その概要は以下のとおり。

[“France Europe 2020”の目的]

・国がその戦略的役割を十分に果たし、国家プログラムにおける重点課題を定め、機構を簡素化し、研究の評価と指標を見直すことを可能にする。
・欧州プログラムとの一貫性を高め、参加の効果を最適にする(欧州に重点を置き、世界的レベルに十分匹敵する規模を維持する)ことで、欧州プログラムとの連動・調整を効率化する。
・社会的、科学的、技術的課題に対処し、競争力の問題にも対応する。
・研究支援に関する公共政策を持続可能なものにする。
・知識や技術の進歩に関する全般的な重点軸を定め、それらの実行要件を整える。

重点課題は、科学界、社会・経済界、他の関係省庁、地方自治体との十分な協議の上決定される。

[“France Europe 2020”の9章で構成される行動指針]

1) 以下の社会的重要課題に対して研究・イノベーションの当事者を動員する。

・資源の節約管理および気候変動への適応
・クリーンで安全で効率的なエネルギー
・産業復興
・医療および福祉
・食糧安全保障と人口問題
・人の移動と持続可能な都市システム
・情報・通信社会
・革新型、統合型、適応型社会
・欧州が宇宙に期待する目標

2) フランスにおける研究の統括と方針決定に関わる機構を再構築する。
3) 技術研究の振興を図る。
4) 電子情報に関する人材育成とインフラ構築を推進する。
5) イノベーションと技術移転を促進する。
6) 科学的教養を身につける。
7) 研究・イノベーションの主要課題に適応したプログラム策定を展開する。
8) 各現地において一貫性のある連携関係を築く。
9) 欧州および国際的な場でのフランスの研究の存在感を高める。

[DW編集局+JSTパリ事務所]