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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2013/05/23
- 抄訳記事公開日:
- 2013/08/01
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デジタル戦略:社会へよりよい結果を
- 本文:
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行政管理予算局(OMB)は5月、デジタル政府戦略のロードマップを発表してから一年経過したのを契機に、これまでの成果について整理し、ブログで発表した。同戦略は、アメリカ国民であるならば、いつ、どこにいても、何を使っても政府の情報を活用できるようにするため、使いやすいフォーマットに情報を整理し、新しいイノベーションや経済成長に繋げようというもの。新しい技術により、政府がより透明で、効率よく、効果的になることを目指す。
この一年の成果は以下の通り:情報集約
一年の歳月を経て、連邦政府も情報を国家の資産と認識するようになり、アントレプレナーや市民などに公開する重要性を認識するようになった。最初の試みとして、政府のもつ様々な情報を個人でも読み取れるAPI形式(Application Programming Interface)で発表することから始め、エネルギー消費動向から世界の地震速報まで、誰でも活用できるようにした。各連邦省庁が様々なAPIを公表し、Data.govにそれらが集約されている。その後、Data.govは集約情報をオープンソース・プラットフォームへと発展させ、各省庁がデータを更新すれば自動的にData.govに反映させるようにした。またオバマ大統領は、今後政府保有データは原則、公開かつ読み取り可能なものにすることを示した歴史的な大統領命令(EO)とオープンデータ政策を発表した。プラットフォームの共有
各省庁がデジタル・サービスを共有して使えるように、デジタル・サービス・イノベーション・センターを設立し、Sites.USA.govを立ち上げた。これにより、各省庁が携帯用アプリの計画、試験、開発などが容易にできるような新しいプログラムが開発された。また、政府の効率を向上させるため、オープンソース・コミュニティに参加したり、政府の購買力を最大限に活用するため、全省庁の携帯・ワイヤレス契約を見直し、今後5年間で3億ドルの節約につなげる予定である。連邦政府調達局(GSA)の新しいプログラムを通じ、携帯プラットフォームの機器管理や安全性の向上を図る。利用者中心
市民が誰でも簡単に情報にアクセスできるように、全ての政府ウェブサイトにデジタル分析プログラム(government-wide Digital Analytics Program)を導入。このプログラムにより、いつから、誰が、どの情報を探し始め、入手できたかどうかを分析することができる。携帯電話にも対応できるようなアプリを開発し、何を使っても情報を入手できるように努める。安全性とプライバシー
携帯電話や無線LANの利用が増えると共に、サイバーセキュリティの強化やプライバシーの維持が最重要事項となっている。この課題に取り組むため、政府として初めての安全性基準(mobile and wireless security baseline)を作成し、各省庁に守るように働きかけている。デジタル戦略の狙いは、人々を政府のリソースに繋げることを目的としており、相互的な働きかけを目指している。デベロッパー、アントレプレナーやイノベーターといった一般社会からの提案を受け、21世紀の機会に応じられる政府組織の実現を追求する。
[文責:DW編集局]
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