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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2013/05/30
- 抄訳記事公開日:
- 2013/08/01
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スマートディスクロージャー・タスクフォース・レポート:スマートディスクロージャーと消費の意思決定
SMART DISCLOSURE AND CONSUMER DECISION MAKING: REPORT OF THE TASK FORCE ON SMART DISCLOSURE
- 本文:
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国家科学技術会議(NSTC)は5月30日、「スマート・ディスクロージャー(賢明な/洗練された情報開示)と消費者の意思決定」の題する報告書を発表した。同報告書は、2011年にNSTCの技術委員会メンバーで構成されるスマート・ディスクロージャー調査特別委員会(タスクフォース)によって作成されたものであり、オバマ政権が進める国民への情報公開を促進させるために行っている様々な活動について俯瞰的にまとめたものである。
スマート・ディスクロージャーが示すガイドラインでは、消費者や企業にとっての利便性を向上させるため、情報の電子化を勧めている。連邦政府が消費者に向けて情報を公開するようになってから暫く経つが、インターネットが商業および情報交換の中心となっていることからも、スマート・ディスクロージャーはここ数年でより注目を浴びるようになり、デジタル技術を活用することで大きなモメンタムを得るようになった。連邦政府の各機関は健康、教育、エネルギー、ファイナンス、公衆安全といった様々な分野でスマート・ディスクロージャーを活用するようになっている。
消費者にとって商品やサービスの選択肢が増え、決断するのが困難になっている時代において、スマート・ディスクロージャーは有効な情報を提供することができる。大学、保険、クレジットカード、航空券、そして電力会社を選ぶ際にも、自分自身にとって最適のサービスを判断するのは難しい。時には全ての情報を網羅するのが不可能に思えるため、限られた情報の中で決断をしなければならなくなる。結果として消費者にとって金銭的負担が増したり、自分に適した商品やサービスを手に入れられないという問題が発生する。また、アクセスが難しい情報や整理されていない情報は消費者市場の効率を悪化させ、競争力を減退させる。情報不足による消費者の不適切な判断、特に高等教育やエネルギー消費、金融サービスなどが最適でない場合、国家の競争力や安全、健康などに影響を与えることがある。
スマート・ディスクロージャーとは製品やサービスに関する基本的な情報であり、企業情報や消費者自身の個人情報も含む。製品やサービスに関する情報は一般的に公開されているが、個人情報はそうではない。スマート・ディスクロージャーでは情報同士を「マッチング」させるため、基本的な情報は一定の形式で集約されており、プログラムによる分析・統合を経て個人に提供される。多くの企業がスマート・ディクロージャーに参加することで、消費者にとってより有益になる。
オバマ政権が発足当時から個人に向けての情報公開を進めていたのに対して、近年の技術進歩により消費者や企業にとって情報へのアクセスそのものがより簡単になってきた。このことにより、スマート・ディスクロージャーはより一般に浸透しつつある。政府内においても、多くの政府機関は健康、教育、エネルギー、金融、公衆安全といった分野でスマート・ディスクロージャーを導入している。
本報告書は、連邦政府の取り組みをまとめたものであり、また、2011年7月から2012年11月にかけて連邦政府に向けて行ったスマート・ディスクロージャー・ポリシーを効果的に広める手法や、タスクフォースが内外のステークホルダーと行った議論の論点が集約されている。さらに、タスクフォースは連邦政府の関連政策のレビューなど自ら調査を実施したほか、科学技術政策研究所(STPI)の研究結果からも教訓を得た。
2012年3月にはスマート・ディスクロージャーに関するサミットが開催され、政府関係者、民間企業、NPOなどから300人の参加を得た。サミットでは、(1)各機関がオープンデータを実施するためにはスマート・ディスクロージャーを導入すべきであることや、(2)スマート・ディスクロージャーを浸透させるために政府主導の基準が作成されるべきなどの意見が示された(詳細はセクションⅧを参照)。
[DW編集局]