[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2013/05/17
抄訳記事公開日:
2013/08/01

 中日の科学者、高原医学共同研究で新しい成果を獲得

中日科学家合作研究高原医学取得新成果

本文:

2013年5月17日付の「中国科学報」ネット版より、中日の科学者が高地医学共同研究で新しい成果を獲得したとの記事を紹介する。

青海大学付属病院、日本京都大学東南アジア研究センター、日本総合地理研究所の学者からなる合同研究チームは、5年間の研究探索を経て、青海チベット(青蔵)高原で高齢者の動脈硬化、心臓血管疾患及び慢性高山病をもたらす危険要因を発見した。同研究成果は15日、青海省科学技術成果弁公室の専門家チームによる審査に合格した。専門家らは、「この発見は、介入治療の早期実施を有利し、医療費を大幅に削減でき、高原の高齢者の生活の改善及び寿命の延長にとって重要な意義がある」との見方を示した。

 研究チームは、青海省海北チベット自治州、玉樹チベット自治州で877人の高齢牧畜民を研究対象として、臨床資料データ収集及び各項目の生物化学指標の検査を行った。結果によると、肥満、高血圧、高脂肪血症は、高原地域における高齢者が動脈硬化をもたらす主な原因となる。

同チームの担当者の高継東氏は、「研究チームは日本の既存の研究成果を分析・比較することで、高原地域で動脈硬化の発病率が高いのは、伝統的な飲食習慣と密接に関連しているとの結論を出した。高原地域の人々は高カロリーの食べ物が好きで、アルコールを大量に摂取するが、運動量が少ない。これらの悪い習慣は、有機体の刺激に対する反応が血管の透過性を高め、血液中の脂質が血管壁内に透過し、動脈の粥状硬化が発生する」と語った。

[JST北京事務所]