2013年6月4日付の「中国科学報」ネット版は、中国がトップ人材流出数で世界第一位になると報じた。本記事ではその概要をまとめる。

中国の中央人材業務協調グループ弁公室の責任者はこのほど、中国は、人的資源の乏しい国から世界一の人的資源大国へ転換したが、ハイレベル人材の流出数は世界一となっていることを明らかにした。　

　同責任者によると、「中国は、人材の規模や、構造、資質などの分野において、世界の先進国と経済社会発展の必要と比べると、まだ不足している部分が多くある。特に、ハイレベルのイノベーション型人材が不足しており、イノベーションや創業の能力が不足している。また、人材の構造や配置が合理的ではなく、人材の発展体制の障害はまだ取り除けておらず、人的資源の開発への投資も不足している」とのこと。

　現在、国際人材の競争がますます激しくなり、多くの先進国が移民政策の改革を通じて、人材招致や引き留め、強化している。同責任者は、「近年、『千人計画（海外ハイレベル人材招致計画）』を実施しているのを背景に、約100万人の留学生が帰国し、そのうち、ハイレベル人材が2万人いる。我々は、この勢いを保ち、臨機応変な政策とメカニズムで国際人材競争に積極的に参加しなければならない」と語った。

[JST北京事務所]