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- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)
- 元記事公開日:
- 2013/06/07
- 抄訳記事公開日:
- 2013/06/28
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昔からある素材が欧州全土で革新的なアイデアを生み出す
- 本文:
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欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)の2013年6月7日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
===木材の新たな使い道を求めて、欧州12カ国が集結した。森林部門の年間取引高は現在、4,000億ユーロ超である。
「WOODWISDOM-NET」と呼ばれるプロジェクトは、木の性質を変化・向上させるための研究・探求を通じて、この古くからの素材を存分に活用する方法を積極的に模索している。こうした活動により、木の持続可能性を向上するさまざまな方法を考案し、革新的な製品を開発してきた。その一方で、ここで出されるすべてのアイデアは、気候変動の影響に対応し、このような影響を緩和するようなものであるとともに、生物多様性を確保するものでもある。
このプロジェクトは基本的に、進化し続けるサクセスストーリーであるといえる。5カ国によるERA-NETコンソーシアムとともに2004年に開始したこのプロジェクトは、2009年には、プロジェクトの第2段階において12カ国が参加するまでに拡大した。欧州の関心は目覚ましい勢いで高まり続けており、ドイツ、フランスやスウェーデンの機関の新規加入に加え、オーストリア、スイス、スロバキアおよび英国も新たに加わった。
当初、WOODWISDOM-NETおよびERA-NETの2つは、さまざまな国(主として研究機関や省庁)の参加を得て、欧州レベルで強力なコミュニティを築き上げるという素晴らしい成果を上げた。この成果により、専門家と一緒に強力なコミュニティを構築するという利点がもたらされ、このプロジェクトがより迅速に、優れたソリューションを提供することができるようになり、ひいてはより効果的かつ効率的な資金の利用が可能になった。
プロジェクトは現在、WOODWISDOM-NET+という第3段階にあり、木の利用に関するアイデアへの助成を求めて、多くの国がプロジェクトの公募にプロポーザルを提出している。提出された80件のプロポーザルの総費用は推定1億2,470万ユーロであり、コーディネーター数が最も多かったのはフィンランド(合計33人)だった。他にプロジェクト・コーディネーターが多かったのは、ドイツ、スウェーデン、スロベニア、オーストリアであった。また、米国やニュージーランドなど、欧州以外の15カ国からも応募があった。
[JSTパリ事務所]